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■和のチームワークから役割(課題解決)重視のチームワークへ・・・チームづくりの重要性
       
2013年9月24日    アルゼンチン・ブエノスアイレスで開催されたIOC(国際オリンピック委員会)総会で、見事に2020年東京五輪・パラリンピック招致に成功した。7年後の開催となるが、これから東日本の災害地復興や原発汚水漏れ問題も含めて、この国がどう変わっていくのか期待したい。
 東京での開催は1964年依頼、56年ぶり2度目となるが、前回の東京五輪では閉会式が強く印象に残っている。国籍に関係なく各国の選手たちが、腕や肩を組合い、中には他国の選手を肩車で担いだりする情景を目にし、まさに「世界は仲良くできるんだ」という感動を覚えた。
 2020東京五輪開催の決定に海外メディアの多くは、「日本の安全性が決め手になった」と報じているが、東京都の猪瀬知事は「安倍首相から若い選手まで日本のチームワークの成功」を勝因に挙げている。確かに、さまざまな経歴を持つ経験者やスペシャリストを五輪招致という一つの目標に向かってまとめ、目標を達成していくことは容易なことではない。メンバー間でお互いの知識や経験を共有し、各自が自身のスキルや役割を深く理解し、情報の共有を通じて団結力を養って目標を達成していくことは、ビジネスの世界にも通じるものがある。
 そこで、優れたチームとそうでないチームはどこが違うのか。そもそも優れたチームというのは、いったいどんなチームのことをいうのか考えてみたい。

 チームであるための4つの前提条件
 いまさらではあるがチームワークとは、「チームに属しているメンバーが同じ目標に向かって団結、協力して目標を達成していくこと」を意味している。一人では達成が困難な目標であっても、それをチームとして協力し合いながら取り組むことで、目標を達成しその成果を仲間と共に分かち合う。これがチームワークの最大の魅力であり、メリットでもある。
 チームワークについては、組織論や心理学、コミュニケーション論と多面的なアプローチの方法が考えられるが、その前にチームがチームとして機能するためには満たすべき条件がある。このチームであるための前提条件が整備されていなと、チーム内に混乱を起こしたり、メンバー間に不協和音を生み出したり、チームパフォーマンスを低下させる原因となることは、あまり認識されていない。つまり、チームワークを強化していくには、共同で何か(近年は運動会や社内旅行が見直されているが)をする前にチームづくりを行わなければならないが、この視点が抜け落ちているのである。
 では、目標を達成できる優れたチームと、失敗を繰り返し目標の達成ができないチームの違いはどこからくるのか。それは、以下の4点にまとめることができる。
達成すべき目標が明確であり、メンバー間で共有され、全員が十分に理解しているかどうか。(目標はシンプルで分かり易く、やる気を持って取り組め、正しく認識されているか)目標が明確でなく、各メンバーが勝手に解釈して、バラバラに目標を追求すると、チームの力が分散し、個々の目標は達成できてもチーム目標は未達で終わってしまうことになる。
各メンバーの果たすべき役割と責任・権限はバランスがとれ、チーム内で確認されているかどうか。(職務遂行責任が明確であり、責任と権限が有機的に結びつき、上司の部下管理と部下の自主管理が上手く噛み合っているか)
役割の分担によって、職務遂行の責任範囲やメンバー間の協力・補完関係が決定されることになる。
情報やコミュニケーションルートが確立され、情報感覚に鋭く、早い決断と相互協力関係ができているかどうか。(環境変化を敏感にキャッチし、変化に素早く対応できるか)
必要な人に必要な情報が流れ、仕事の内容や範囲を柔軟に変化させ、協力・補完関係を発揮させることが、機会損失を最小限にくい止めることになる。
メンバーの知識・経験や個性を活かし、能力開発ができるかどうか。(メンバー個々の知識や資質に合った役割が割り振られ、創造性が活かされ、やる気を引き出せる雰囲気づくりや後継者育成が可能になっているか)
個々の強みを認めて、納得と合意のもとで機会を与え、これを最大限に活かすことがチームへの信頼感・やる気・達成感に結びついてくる。
 以上、チームづくりの条件について整理してみたが、チームワークに問題ありという状況にあるときは、いま一度基本に立ち戻りチームづくりの前提条件についてチェックしてみることをお薦めする。

 チームワーク(連携して協働する)の原動力とは
 チームづくりとは、簡単に言えば、チームメンバーが納得する形で、各メンバーに役割を割振り(役割付与)、役割間の関係(連携・補完)を決め、チームとして目標を達成するための体制づくりをする作業である。この作業におけるポイントは、「役割づくり」と「メンバーの納得感」の2つである。では、この2つのポイントについて考えてみよう。
 まず第一の役割づくりは、各メンバーが自分の担うべき役割をどこまで明確に考え抜いているかである。つまり、チーム目標を達成するために、「誰が何をするのか」がどこまで明らかにされているかが必要になる。経営者の多くがプロジェクトチームや企業運営の成否は、各個人が担う役割を明確に描くことができるかどうかで決まると指摘している。
 一般的に、一人ひとりの役割について考える場合、「人」と「仕事」の両面についての把握が前提となる。人事考課等によって、その個人の持つ強み・弱みを分析・把握し、その上で強みを最大限引き出し、弱みを最小限に抑える役割を与えることが必要だ。そのとき、個人(部下)に対する評価・分析・把握力が基礎となる。(OJT計画やFBを含めた考課者訓練が大切)
 チームワークで重要なのは、上司がその人(部下)をどう評価しているかだけでなく、他のチームメンバーからどういう評価を受けているかを理解することである。個人が影響力を及ぼすことができる範囲は限られている。チームの外にいる人を動かすには、チーム内の他のメンバーの協力が得られるかどうか、社内の人的ネットワークまで考える必要がある。
 そして、次がメンバーへの仕事の割当である。日本の企業組織は、個人の職務が前もって明確に規定されていない。そのため、職務の範囲や権限(裁量)範囲などにおける自由度は高く、管理者の役割(職場の組織化)として、人と状況に合わせた職務割当を行うことなる。だが、その際に問題となってくるのが、メンバーの納得感の確保である。チーム力、チームワークの第二の要といえる。
 チームワークの第二の要であるメンバーの納得感とは、本人と他のメンバーが、各個人に与えられる役割を納得して受け入れているかどうかである。与えられた役割(仕事=責任と権限)に対して、「なぜ自分がこの役割をやらなければならないのか」と不満を覚えるケースは多い。その結果、やる気が一気に低下することも考えられる。
 加えてチームワークで重要なのは、他のメンバーの納得感である。仕事は人のつながりの中で進められることが多く、他のメンバーが各人の役割配分に納得していないと、円滑に連携・補完ができないし、成果も上がらない。メンバーの納得感の確保は、チームワークの出発点であると同時に、原動力であることを再認識することが大切である。

 強いチームと弱いチームはどこが違うのか
 「役割づくり」と「メンバーの納得感」がチームワークの原動力であることを確認した。だが、チームづくりというのは、一回すれば終わりというわけにはいかない。チームを取り巻く環境が変われば、人と仕事の関係、さらにはメンバーの納得感も変化するからである。したがって、変化に対応するためのチーム・マネジメント(職場マネジメント)が必要になる。
 では、チーム・マネジメントとは何か。大別すると2つある。その一つは、環境の変化にあわせて、一人ひとりに割り振る役割の内容を見直すことである。右肩上がりの時代が終り、これまでの仕事のやり方や方法では、チームの目標達成が難しくなっている。変化する顧客ニーズを見極め、自社が他社より優位性をもって「何を提供できるのか」を考え、それに合わせて一人ひとりの役割を変えていくのである。これができるかどうかが、強いチームと弱いチームの分かれ目になる。その際のポイントは「やらないことを決める」ことである。やらないことを決めることで、「なすべきこと」が明確になり、チームが何を優先すべきかが明確となり、結束力を高めていくことができる。
 そして、チーム・マネジメントのもう一つは、人の育成である。やめることを決め、優先して取り組むなすべきことが決まったら、それを「どう進めるか」、その道筋を決める必要がある。それをチーム全員で議論して決定する。しかし、今後の進むべき道の議論は、チームの結束力を高めるか、それともバラバラになるかの分岐点でもある。それだけに、上司からの押し付けだけは絶対に避けたい。このメンバーならの道を考え、自分達にあった道を選択していくことが、チームの力になっていき、成功への近道となる。勿論、メンバーそれぞれは違った考えを持っている。議論することでチームが分裂することも考えられる。だが、お互いの考えの違いを乗り越え、議論を尽くすことで、助け合いと結果を考えられる「戦う集団」が生まれてくる。議論を尽くすことを通して、自由にものが言え、知恵や情報を共有し、助け合って困難を乗り切る―というチーム活動に不可欠な信頼が生まれてくるのである。
 最後に「最強のチームとは、どんなチームで、何か必要か」を考えてみたい。まず最強のチームとは、「チームがどんな困難な状況に直面しても、互いに励まし補完しあって、各人が役割を果たして、目標が達成できる集団」と定義しよう。環境が激しく変化する中で、常勝集団であり続けるには、常に行動を振り返って反省し、新しいやり方やものを生みだして結果を高めていくことが必要だ。それには、人を育てることが重要になる。人が育つには良い仕事経験を積むことが必要だ。具体的には、仕事と人の組み合わせを変えることで、人が育つ。
 ちなみに、今の日本のビジネスの世界は極めて短期思考で、人を育てるという視点が抜け落ちてはいないだろうか。「成果承認」だけでは人は育たない。失敗を経験することで、人は学び成長するのである。チームワークとは、結局は人づくりにあることを認識し、今一度、現状のチームを見直してみてはどうだろうか。

<このテーマに関連する過去のコラム>
2011年7月 多様化時代の人材育成(9プロセスマネジメントと人材育成)
2011年9月 多様化する職場のコミュニケーション(重要な伝える力と聴く力)
2012年4月 変革期におけるフィードバック面接(ダブルループの人材育成)


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