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■アフター・サービスに勝機(商機)あり・・・正解がない時代の対応力

       
2013年4月22日     近年、製造業がモノの製造だけでなく、サービスの分野に進出する動きが活発化している。その背景には、々餾歸で水平的な分業体制(産業構造のモジュール化)や中間材の市場化(部品のモジュール化)が進み、企業が提供する商品や製造プロセスが短期間でコモディティ化(品質・機能等が均一化した商品が多く流通し、違いが不明瞭な状態)して、4覿箸老磴靴げ然紛チ茵閉禺益経営)を強いられている―という現況がある。個々の企業が競争相手より少しでもよい業績を確保しようと企業努力(モジュール化によるコスト低減と生産性の向上)を積み上げてきたことが、皮肉にもお互いの首を絞める結果(コモディティ化が価格競争を促し、低収益経営に直面)をもたらしているのである。とりわけ製品の機能に焦点をあて、その新しさや水準の高さを消費者に訴求してきた日本の製造業は、開発投資を十分に回収する前に値下げによる消耗戦に巻き込まれ、業績の低迷に追い込まれる状況が長く続いている。
 では日本企業はどうしたらよいかということになるが、それは「顧客価値」の視点を導入することである。これまでのように市場や他社製品との関係だけで自社製品を見るのではなく、「顧客にとっての価値は何か」という視点から自社製品を見直すことだ。そこで、現在注目されているアフター・マーケット・ビジネスについて考えてみたい。

 注目のアフター・マーケットとは
 アフター・マーケットとは、企業が製品を販売した後に発生する種々のサービスの市場機会をいう。具体的には、製品の修理や定期的な点検・メンテナンス、技術面でのサポートやコンサルティング、 購入のためのローン提供までもアフター・マーケットに含まれる。
 90年代以降、先進国の製造業はそれまでの「良い製品であれば売れる」という製品の機能的価値から、「顧客価値のある製品は売れる」という顧客の利用価値(使い易さ、課題解決の提供等)を重視した方向へ軌道の修正をしている。その端緒となったのが、アメリカの競争力向上について議論されたパルミザーノレポート(2004年)である。このレポートでは、ゞチ萠呂里△覯饉劼論宿覆里澆強いのではなくサービスが融合されていること、∪宿覆縫機璽咼垢鯢娉辰靴督鷆,垢襪海箸売上の源泉となりうる―ことなどが報告されている。サービス化の研究はその後も進み、製品にサービスを付加することで競争優位が得られることや、いかにしてそれを利益に結びつけるかが論じられている。さらには、製品とサービスをどのように組み合わせればイノベーションが成功するかについても研究が続けられている。
 日本の製造業は、技術力にこだわるあまり、顧客価値という視点が欠けていなかっただろうか。どんなに優れた技術力であっても、それが顧客に評価され収益を得ることができなければ、現状の苦境は改善されない。これまで多くの企業は製品市場ほどにはアフター・サービスを重視してこなかったし、むしろ"無駄なコスト"と捉えられてきた。しかし、前述したように先進国を中心にアフター・マーケットの潜在力が注目され始め、他社との差別化要因として活用していこうという動きが見られている。アフター・サービスは高い顧客満足度を得られるだけでなく、顧客のロイヤリティを向上し、それがさらなる売上につながることは明らかである。顧客との信頼関係を築き、商品の代替え、再購入を促進することで企業に新たな利益をもたらすのである。

 顧客ロイヤルティとアフター・サービスの関係
 製品の機能や品質の良さを競い合う時代は終わった。これからは、製品の良さに加えて顧客に満足してもらい、同一製品を繰り返し購入・利用してもらえるように顧客のロイヤルティ(忠誠心)を高めていくための仕組みを作らなければならない。顧客のロイヤルティを高めることで、企業には以下のようなメリットがあると考えられている。
利益の8割は2割の顧客から得られる(パレートの法則)
マーケティング・コストが新規顧客に比べて5分の1に留まる
口コミ効果によって自社の製品を周囲に宣伝してくれる
顧客の取引期間が長くなり、顧客の生涯価格も高くなる
 顧客と企業との関係づくりにおいて最も重要な役割を務めるのが"アフター・サービス"である。アフター・サービスには、製品の付随機能として、製品を常にベストな状態で利用できるように保つという役割がある。この役割が十分に果たせないと、製品が顧客に提供する効用(ベネフィット)が失われ、顧客は不満を抱くことになるからである。
 ただ、すでに述べてきたように、製品自体では他社製品と大きな違いが出せなくなってきた現在、アフター・サービスの優劣が、顧客の満足さらには口コミによる効果というロイヤルティの高い顧客を創造できるかどうかの鍵を握ることになる。なぜなら、モジュール化が進んだ製品の生産とは異なり、アフター・サービスは人に依存する要素が大きいために、サービスの品質に違いが出やすいからである。顧客は製品購入後のアフター・サービスを通じて企業との信頼関係を作っていくのである。

 アフター・マーケット市場のメリット・デメリットと課題
 アフター・サービスには定期点検などの予測可能なサービスもあるが、多くは突発的な故障や修理であり、 いつ、どこで、どんな問題が発生するかは事前に把握することはできない。また、それに必要となる部品の種類、スタッフの確保やそのスキルも習得させておかなければならない。どの業界にとってもアフター・サービスの提供は製品を生産するよりも複雑であり、 企業は在庫を大量・多岐にわたって抱えるリスクと常に向き合うことになる。
 その反面、アフター・マーケットは企業にとっては独占状態になる。顧客が購入した製品は製造した企業しか修理・メンテナンス、補修部品や消耗品を提供できないからである。それ以外にも製品の競争力を活かして、関連グッズや保険、中古販売等を含めるとそのメリットは大きい。だが、このようなメリットを享受するには、新規顧客を追い求めるだけでなく、購入後の顧客をきちんとサポートして、顧客の期待水準を上回るサービスが提供できると同時に、在庫コストをできるだけ削減して、いかに利益を上げていくかが重要なビジネス課題になる。
 ピーター・F・ドラッカー教授は、利益より大切な目的として「顧客の創造」をあげている。それは何もイノベーションを起こして新しい需要を創り出すことだけではないだろう。また、利益のために顧客満足を実現するのではなく、顧客満足に心を砕くことが利益につながるということを指摘している。顧客を起点として、より深く顧客を理解することから始めなければならないことがお分かりだろう。

 アフター・サービスのビジネス・モデルの設計が重要
 アフター・サービスを収益機会から区分すると、金融、修理・保守、保証・保険、中古・再生品取引等に分けられる。それぞれには、どんなサービス内容が考えられるか触れてみよう。まず金融については、従来からの販売手段でもある割賦販売やリース、レンタル等のサービス・メニューがある。修理・保守は、従来も製造業各社が行ってきたことであるが、例えば定期点検等をパッケージ商品にして、新しい収益源にしていこうという点が従来とは異なっている。保障・保険は、顧客が保険会社に支払う保険料と実際の費用との差の部分を顧客と分け合う商品が提供されている。最後の中古・再生品については、メンテナンスのコストを下げるための再生部品の販売や、新製品にこだわらない顧客に対しては中古品の販売事業等が考えられる。それ以外にも、業界によっては販売した製品(例えば、ソフトウェア等)を使って顧客が行う業務を代行するアウトソーシングなどがある。いずれにおいても、どう収益を上げていくか、効率のよいビジネス・モデルの構築が今後ますます重要になってくる。いずれにしても製造業のサービス・ビジネスの基本は、自社の競争力のあるコア製品をベースに考えていくことである。それがサービス専業企業との差別化にもつながるのである。

 顧客を起点にしてサービスの商品化を図る
 このコラムの最後に、サービス・ビジネスをどのように展開していけばよいか、その展開方法についても考えてみよう。
‖茖叡奮:製品+サービスの提供= 顧客にとって価値のあるパケージになるように修理・保守のサービスを組み合わせる。
第2段階:ソリューションの提供= 製品使用上の業務課題解決の事業化(メンテナンスや保険などによる顧客リスクの低減サービス)
B茖鈎奮:アウトソーシング提供= 顧客のノンコア業務(オペレーション)の代行サービス
 特に、サービス・ビジネスの収益化として最も注目されているのが、第2段階である。この段階では、顧客業務に精通することによって、業務課題の解決そのものを収益源にしていくという考え方がポインになる。メンテナンスによる販売製品の保証の拡大や保険の商品化などによって、顧客のコストやリスクなどを低減していくのである。その際は、業務の連携や提携の活用に注目したい。
 サービスの展開段階が進むほど、当然に個別顧客向けのサービス仕様となり、顧客にとっての価値は上がるが、そのための投資額も大きくなる。しかし、対象となる顧客が増えれば増えるほど収益性が高まってくる。サービスは成長市場であるが、産業としては未整備である。まずは、顧客の業種や企業特性を踏まえた顧客業務のニーズ分析が重要である。製造業におけるサービス・ビジネスの売上貢献に期待したい。


 <ワークショップ開催のご案内>
このコラムでも紹介した「複線型人事・業績連動型賃金設計のワークショップ」の開催が以下の通り決定しました。関心のある方は、是非、参加されることをお勧めします。
新時代の扉を拓く
複線型人事・業績連動型賃金制度設計のワークショップ
人を活用し組織を活性化させて新たな顧客価値を創造する
2013年7月19日(金) 横浜市内
 ワークショップ参加の申し込み

<参加対象>
・人事、総務部門責任者
・経営企画責任者
・企業経営者

<ワークショップのねらい>
自分の能力や個性が活かせ、面白い仕事ができる(会社選びの変化)
いくつかの会社に所属し、それぞれから自己のキャリアを手に入れる (労働観の変化)
これまでの自前主義による人材ストックの人事施策を改め、契約社員やパート社員等の人材ミックス施策を進めたい(期待する人材の多様化)

これらは多様な働き方や企業と個人との新たな関わりを必要としています。
従来の集団主義をベースに、全社員をストックし同質的な一元的管理をしていく人事制度では、社員の労働意識や行動様式の変化、企業の人材ニーズに応えていくことはできません。
個々の社員の自律性を活かし、キャリア形成を支援していくことで、各人の自己充足と経営力の強化という両面を満足させていくことができます。
本セミナーでは、同一企業内に複数のキャリアコースが並立する多元的な人事制度と、生産性や業績との関係で賃金水準を設計していく業績連動型賃金制度に関する考え方と手順を実践的に習得することを目的としています。


開催日時 2013/07/19   9:30 〜 16:30
申込期間 2013/04/01 〜 2013/07/12
主催会社 (有)マネジメント・コンサルタント・オフィス
参加定員 20名
参加金額 15,000 円
開催場所 ・会場名: 横浜市技能文化会館
・住 所: 横浜市中区万代町2−4−7 TEL045(681)6551
・交通アクセス: JR関内駅南口から徒歩5分
市営地下鉄伊勢佐木長者町駅出口2から徒歩3分
講   師 MCO  森 英一  (有)マネジメント・コンサルタント・オフィス代表
プログラム
【プログラム概要】
1日(9:30〜16:30)
1. 新時代における複線型人事制度の目的
・自ら考え行動する自律型組織への取り組み
・自律型組織への要件とは
・複線型人事と生涯賃金ビジョン
2. 複線型人事制度の設計と運用
(1)複線型人事のフレームづくり
・人材群と職群の編成基準
・育成と活用のための進路選択コースの設計
・役割等級制度のフレーム設定のポイント
(2)進路コースの選択と変更の基準
・意思と適性による選択と変更の基準
・進路変更の機会と制限
・意思と適性の把握方法
(3)企業と個人の新たな関係づくり
3. 複線型人事に対応する業績連動型賃金の設計と運用
(1)賃金の計画化
・賃金計画の意義とねらい
・わが国の賃金計画の流れと特徴
・企業の支払能力と総額人件費の上限
(2)業績連動型賃金(年間賃金政策)の設計
・賃金の構成と範囲
・賃金体系の整備と進路間の賃金設定
・管理職、専門職と役割給
・複線型人事と賃金ビジョン
(3)成果分配システムとしての業績賞与のしくみと留意点
 
※内容は変更される場合があります。また、進行の都合により時間割が変わる場合があります。あらかじめご了承ください。
お知らせ
  MCO会員 12,000円/1名

会員外 15,000円/1名

※資料代と消費税が含まれますが、昼食代は含まれておりません。
   
  ■ 関連資料の紹介(MCO提案レポート)
複線型人事Q&A解説
業績連動型賞与制度Q&A解説
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