社員分類制度設計/人事考課制度設計/賃金制度設計/その他人事諸制度設計/研修・講演講師
成果主義を実現する人事考課
成果主義を実現する人事考課 成果主義を実現する人事考課/お問合せ
  MCO マネジメント・コンサルタント・オフィス  
TOPコンサルティング各種研修考課者研修企画見積書公開活動コラムリンク集サイトマップ
MCOサイト内を検索

■ドラッカー理論とMCO9プロセス・マネジメント

       
2012年12月15日     今年のカレンダーも最後の1枚を残すだけとなった。今年の大きな出来事といえば、東京スカイツリーの開業、ロンドンオリンピックの開催、消費増税による衆議院の解散・総選挙が挙げられるだろうか。そして、小事務所にとってのビック・ニュースは、昨年の20周年を1年延期(東日本の震災により)して実施した、9プロセス・マネジメントに関する一連の公開活動である。
 この9プロセス・マネジメントは、小事務所の20年間の活動の集大成を試みたものであるが、その根底には「経営学の父」「経営の巨人」と評されるピーター・F・ドラッカーの教えがある。ドラッカー理論といえば、今年9月のコラムでも紹介した「ビジョナリーカンパニー」の著者、ジム・コリンズ氏が世界的に有名である。日本の経営者にも信奉者は多く、キャノン電子社長の酒巻久氏は日経ビジネスのコラム「経営の巨人の教えを生かす」の中で、「経営は意外と難しくない。ドラッカーがいっているように、自分の強みを知って、部下がイキイキと働けるような環境を作っていくだけ。それ以上のことはないと思う」とドラッカー理論の真髄を語っている。
 だが、組織といってもその風土・性格は多種多様であり、一様ではない。加えて、ドラッカー教授の名言・格言は膨大かつ難解とされているだけに、いざ企業への実践応用となると、いったいどの理論を活かすことが経営改革に効果的なのか迷うことも多い。そこで、どの組織にも共通するドラッカー理論について紹介してみたい。

 経営の最重要5大原則とは
 『経営にあたって最も重要な5大原則(質問)とは、われわれの使命とは何か、われわれの顧客は誰か、顧客にとっての価値は何か、われわれにとっての成果は何か、われわれの計画とは何か、という5つからなる経営ツールに明確に答えることである。(経営者に贈る5つの質問)』
 長引く不況の中で、多くの企業経営者にとっての最大の関心ごとは、利益の追求ではないだろうか。「どうすればもっと儲かるか」「どうやって利益を確保するか」など、否応なしに頭の中は利益や資金の確保で一杯と思われる。しかし、利益を追いかける限り、経営が安定することはない。ドラッカー教授は「企業にとって利益は、明日の事業をするための制約条件であるが、利益を目的とすることは誤りである」と繰り返し断言している。確かに、事業活動の指標として利益(収益性)があるし、利益なしに企業が存続することはできない。だが、利益の追求が企業の目的なら、「金儲けのための事業」ということになる。利益を第一に追求するガメツイだけの企業では、社員は情熱を失い、利益のよりどころである顧客を失い、やがて利益そのものを失うことになる。
 ドラッカー教授は、「組織の成果は、組織の外にある」もので、「顧客への良い変化」となって現れるといっている。それには、事業について(何のために=目的)、顧客について(誰に=対象顧客)、顧客が望んでいるものについて(何を=顧客価値)、徹底的に考え抜いて事業の基盤(事業存続を決定づける領域)を明確にし、その上で何を成果として(成果)、どのように進めていくか(8つの目標領域)、組織運営の基礎をつくる必要を述べられている。
 つまり、事業とは、顧客に喜んでいただくものであり、事業を伸ばすということは、より多くの顧客に喜んでいただくことである。より多くの顧客に喜んでもらうためには、組織は何のために存在するのか、メンバーが力を合わせるための「行動のもととなる考え(理念、ビジョン)」を明確にする必要がある。こうして組織メンバーが共通の考えを持ち、顧客が得たいものを理解することで、組織としてあげるべき成果を明らかにすることができるのである。

 組織の全体目標が仕事(活動)の方向性を決定づける
 『5つの質問がもたらすものは、行動のための計画である。計画とは明日決定するものではない。決定することのできるのは、つねに今日である。明日のための目標は必要である。明日成果を得るために、今日何をするかである。(経営者の仕事)』
 何のための事業なのかを熟考し、事業の対象となる顧客を明らかにして、顧客はいったい何を期待しているのか理解することで、おのずと組織があげるべき成果(顧客は企業の売上や利益を期待していない)が明らかになる。そして、その成果をどのように生みだしていくか、誰がみても分かるように組織全体の目標を設定するのである。考え方や価値観の異なる人の集団である組織は、目標がなければ「どう行動して良いか」が判らず、この行動の迷いが社員のモチベーションを低下させる原因となる。したがって、組織の全体目標という共通の目標を設定し、一人ひとりの仕事や目標に落とし込む(全体目標→部門目標→部門間および個人間の協力関係の明確化→個人目標)ことで、事業の成功率が高まるのである。決して、評価のために目標があるわけではない。

 第一の「やらないことを決める」とは、いかなる商品も活動(仕事)もスタートした瞬間から陳腐化し始める。したがって、経営者は持てる経営資源を適切(成果が得られる機会)に配分することである。いま以上の成果をあげる秘訣は、ずばり「集中である」。それは「やらない仕事を決める」ことから始まる。
 第二の「なされるべきことを考える」とは、何をしたいかではない。経営者が考えるやりたい仕事が成果に結びつくとは限らないからである。やりたいという誘惑にひきずられずに、活動の受け手である顧客が喜ぶこと、組織内であれば上司や他部門が喜ぶことでなければならない。それには、「自らの行動が、誰のための、どんな貢献であるか」を考えことを習慣づけることが大切である。
 第三の「優先順位を決める」とは、なされるべきことを考えたら、それに優先順位をつけ、それを守ることである。一般的に、なされるべきことは沢山ある。しかし、今使える人・モノ・金、つまり経営資源には限界がある。したがって、優先順位をつけて集中するのである。優先順位は、重要度に順位をつけるものと考えがちだが、いくつかの原則がある。それは、_甬遒任呂覆将来を選ぶ、¬簑蠅任呂覆機会に焦点を合わせる、2J造咾任呂覆独自性を持つ、ぬ菊颪覆發里任覆変革をもたらすもの、の4つである。

 活動の質が成果を決定づける
 『経営者にとって、いかなる知識も行動に転化しない限り無用の存在である。行動の前には計画を立てなければならない。望むべき結果、予想される障害、必要となる修正、チェックポイント、時間管理上の意味合いを考えなければならない。(経営者の条件)』
 経営者が成果をあげるためには、計画が必須である。だが、どんなに綿密に計画を立てても、予想外なことが次から次に起こり、軌道修正していくことが求められる。ドラッカー教授は、「アクションプランとは意図であって、絶対の約束ではない。アクションプランは修正を当然とする。アクションプランは成果と期待の照合を必須とする。アクションプランは時間管理の重要な道具でもある」と述べられている。また、アクションプランは行動に移さなければならない。そのためには、意思決定、コミュニケーション、機会、会議の4つについて考えなければならないといっている。ここでは、これまでのコンサルタントとしての経験から、次の4点をあげてみたい。
 第一は、コミュニケーションである。成果をあげるためには、仕事上の協力関係が必要になる。それは、協力すべき事柄を日常の仕事に落とし込むことで、はじめて協力関係をつくることができる。コミュニケーションが協力関係をつくると考えがちであるが、実際はその逆で、明確な協力関係が良い人間関係を築くのである。それには、業務、職務、課業、つまり仕事の体系化と明確化(職種別等級別職務一覧表など)が不可欠である。
 第二は、機会に焦点を合わせることである。今年の5月コラムでは「職場の問題発見と解決力(探す問題と創る問題)」をテーマに取り上げたが、探す問題の解決とはマイナスをゼロにするだけで、成果の障害を取り除くだけである。一方、創る問題とは機会(チャンス)の開拓である。未だ経済的な影響が現れてはいないが、すでに顧客の中に発生している変化(機会)への対応が創る問題である。成果そのものは、機会(創る問題の解決)に焦点を合わせることによってのみ得ることができるのである。
 第三は、話さずに聴くことである。伸びている企業は、経営者が意識して時間を割き、〆、上手くいっていることは何か、△修譴鬚気蕕望綣蠅やるためには、どんな方法があるか、2善したほうが良いことは何か、ぜ蠅鬚弔韻討い覆さ_顱淵船礇鵐后砲浪申茲、サいついていない脅威(リスク)はどこか、これらについてジックリと聴いている。つまり、社員が成果をあげやすい環境をつくり出しているのである。
 第四は、時間の赤字を知ることである。経営者のほとんどが、多くの雑事と雑務に追われ、あまり重要でない多くのことに貴重な時間を奪われている。今以上の成果をあげていくためには、_燭忙間を使ったか記録し、時間の使い方を診断する、△笋瓩討睥匹せ纏はなにか、成果につながらない仕事を削除する、に寨茲里覆気譴襪戮仕事だけに絞る。以上4つの活動が成果を決定づけることになる。

 企業の業績の善し悪しを、社員の能力やヤル気にその原因を求める経営者・管理者は多いが、「社員が変われば会社は変わる」のではなく、「経営者・管理者が変わるからこそ会社は変わる」のである。新年を迎えるにあたり、今後の経営の参考にしていただけたら幸いである。


 ◇◆公開セミナー・レポートを無料提供のご案内◇◆
  MCOが過去に実施したセミナー資料を希望者に無料で提供します。
    提供テーマ1: 『職場再生プログラム― 9プロセス・マネジメント』
    提供テーマ2: 『トータル成果主義―複線型人事制度の設計と運用』
  ご希望の方のお申込みは こちらから
  お申込み頂いた方には、月1回発行のMCO無料会員限定のメールマガジンを送付いたします。
ページトップへ
MCO 有限会社マネジメント・コンサルタント・オフィス
〒232-0036 横浜市南区山谷72-1-710 Tel:045-334-7680(代表) Fax:045-334-7681