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■日本的経営と専門職制度と複線型人事制度(供

       
2011年12月12日     不確実性の高いビジネス環境の下で、企業の専門能力の本格的強化への関心が高まっている。その対策としてまず目が向けられるのは“専門職制度”であるが、日本の企業内専門職は、管理職と対比して”下をもたず、したがって管理業務から開放されていること、業務内容は管理職と同等にレベルの高い専門的業務であること、などである。また、それと同時にラインから外れた、権限も仕事らしい仕事もない、窓際族用のためのポストといったマイナスのイメージが持たれている。
 しかし、大勢としてはそうであっても、これまでとは様相が異なる傾向も広がってきている。そのひとつが、“専門能力の強化策=専門家の養成”としての複線型人事制度(キャリア形成プログラム)の導入・普及であり、もうひとつは、管理職位に就けず、あくまで専門家として専門業務に専念してもらう“専門能力の有効活用策=専門家の活用”としての複線型昇進制度の整備・強化である。
 複線型人事制度と複線型昇進制度は、その目的をしばしば混同して捉えられることがあるが、「専門家の養成」と「専門家の活用」という点で、両制度の目的は全く異なっている。そこで、このコラムでは、これまでの専門職制度を手がかりにして、第三世代の専門職制度の方向について考えてみたい。

 広がる専門職の養成ニーズ
 国際化も言われて久しいが、原料を輸入して製品を輸出するという“モノの国際化”の段階から、工場進出や企業の多国籍化という“ヒトの国際化”や経営全体の国際化の段階に進んできている。今年は、欧州の債務危機により円高が進行し、これまで海外進出を躊躇してきた中小企業も生産拠点あるいは調達先の海外シフトを加速させている。
 海外での生産となると、現地人を採用して現地で経営のできる人材が必要になる。つまり海外派遣要員である。加えて、海外ビジネスへの進出となれば、必要なのは海外派遣要員だけではない。“本社の国際化” などといわれるように、経営トップや各部門の幹部にも進出先の文化や情勢に通じ、グローバルな発想ができることの要請が強まってくる。こうした要請はなにも海外ビジネスに限ったことではない。事務作業のOA化が進んだ職場では、アウトプット・データを有効に活用して業務を進めていく専門能力の強化が求められているし、営業部門でもPOS等の新しいシステムを駆使し、営業・販売体制の充実・強化ができる高度な専門性が必要とされている。
 ハイテク化、情報化、ソフト化、国際化など、現在のビジネス環境についてはいろいろのことが言われている。これからの時代、こうした要請にマッチしたビジネス展開が“戦略経営”の基本とされており、各社がしのぎをけずっているところである。そして、これらはいずれもそれぞれの専門能力の強化、それも多くの場合新しい分野の専門能力の強化を必要としている。比較的に人材が豊富といわれている大手企業でも、豊富なのは従来業務の担い手であって、新規分野の人材となるとそうはいかないのが実情である。企業にとって必要な専門能力は一段と多様化し、高度化してきているが、専門的人材が薄いことが、専門能力の活用体制(専門職制度)を一層難しくしているのである。

 課題としての専門能力の2つの問題
 雇用や昇進問題にも関連することであるが、企業内専門職の問題は大きく分けて2つある。その1つは、「専門職の名に価する専門能力を有する者が少ない」という言葉に代表されるように、もっぱら専門職者の能力を問題とし、厳選任用によって専門職の質的レベルの維持を図ることが強調される。この場合、管理職と専門職をコース分けし、専門職コースは欧米の専門職のように“社外でも通用するプロフェッショナル”として育成するという考え方である。従来の日本企業の専門職はこの傾向が強く、同一分野における新しく、より高度な知識や技術の習得が問題とされてきたように思われる。しかし、任用基準を高くし、厳選に成功しても、それによって専門的能力不足問題や人材の有効活用問題が解決した訳ではなく、むしろ仕事の内容が不明確で、固有業務があるような、ないような専門職をつくり出すことになった。
 もう1つは、個人にとっては専門外の関連分野の知識や技術が判らず、専門複合化や別の専門分野への転換がきかないという問題である。近年は専門細分化が進み、従来の分類では同一専門分野が専門内専門分野として高度化し分割され、同一専門分野でありながら個人にとっては専門外分野のようになってきているものが多くなってきている。例えば、研究開発者の場合には、その分野ではいかに高度の専門知識を持っていても、研究テーマが変われば、その専門知識を発揮する場面がなく、無用の人になってしまうこともある。
 日本の企業では、とかく専門性の幅よりも高さが重視され、企業のニーズよりも個人の専門能力水準の高さに目が向けられるきらいがある。だが、終身雇用を維持し人材の有効活用を促進しようとするなら、個人の専門の幅を広げ、多専門分野への適応能力をも持つ「マルチ専門職」に力点を置くことを考えてみることが必要ではないだろうか。

 複線型人事制度による長期系統的育成
 それでは、どのように“マルチ専門型”人材を育成するかであるが、当然ながら1年や2年で達成というわけにはいかない。知識や理論だけでは戦力として通用しないし、経験の裏付けがあって本物のマルチ専門職といえる。また、だからといって、1つひとつの専門分野が高水準に達するまで経験を積ませていたのでは、現実論としてどうにもならない。そこで、いかにして育成期間が短くて済むかの工夫が必要になる。
 そこで登場してきたのが複線型人事、つまりキャリア形成プログラムである。このキャリア形成プログラムには、そのまま真似れば間違いがないといった模範的プログラムがあるわけではない。しかし、キャリア形成プログラム(複線型人事制度の設計)の考え方や展開の中には、どうすれば効率的に“マルチ専門型”人材の育成が可能になるかのポイントや手がかりがある。以下に、その基本的なポイントを整理してみよう。
1.段階・計画的な育成
 キャリア形成プログラムでは、長期的育成を可能にするために、職業人としての発展段階にあった育成を考える。年齢や経験年数をいくつかの段階に分け、それぞれの段階で、どのようなことを重視し、どんなことを身につけさせておくことが効果的かを考えて、その適齢期にふさわしい育成を行い、育成効率をあげようとする。入社後の段階区分は概ね、次のようになる。
養成期(人材育成コース)・・・・・・・(入社〜27歳頃までの独り立ち迄)
  進路選択期(進路選択コース)・・・・・(27歳〜30代後半の中堅社員・監督者時代)
  活躍期(人材活用コース)・・・・・・・(40歳前後〜55歳前後の管理職時代)
  シニア期(継続雇用コース)・・・・・・(55歳前後以降から引退期迄)
    (上記のフレームは複線型人事制度を参照)
2.配置・活用・教育の三位一体のキャリアプログラム
 キャリア形成というとジョブ・ローテーションを連想する人も多いが、それは違う。キャリア形成プログラムでは、人材育成を|亮院ν論(研修、通信教育、公的資格)および経験・スキル(OJT)の系統的蓄積と考える。そして、これに対応した方法をゞ軌薹盈および∋纏の割当の二本立てのものとしている。(職場マネジメント制度参照)
3.個人別キャリア・プラン
 キャリア形成プログラムでは個人別のキャリア・プランをつくって、系統的な蓄積を計画的に進めることを重視する。したがって、キャリア・プランでは,い帖△匹海凌場に移るのかの配置計画、∈の職場にいつまでいて、その間にどんな業務を担当するかの職務割当、およびその間にどんな研修を受講し、資格を習得するのかなどの教育計画の3つが内容となる。

 人事情報システムによるモニタリング
  いかに立派なキャリア・プランをつくっても、そのフォローもチェックもしないというのでは、計画倒れになってしまう。現実的に多いケースは、職場の上司が、職場の業績を優先して、いつまでも同じ部下に同じ仕事をやらせ続け、異動に承知しないといった「人材の抱え込み」が生じることがある。こうしたことがないようにするには、社員一人ひとりが、,匹鵑併纏をどの程度経験したか、△匹鵑蔽亮韻簍論をどの程度身につけたかがわかる人事情報システムが必要になる。
 このキャリア形成の人事情報システムで大切なのは、専門性の観点からあらかじめ業務や知識・理論の体系的分類が行なわれていなければならないということである。とくに重要なのは、業務経験=業務分類であり、以下の項目などを用いて、職務を専門類型化して体系的(職位別の課業整理の要領にて)に整理することになる。

製品・商品や部品および対象システム(設備)などの対象分類
何を扱っているかの分類であり、大分類、中分類、小分類といった具合に系統的に分類する。例えば、デパートの場合では、ファッションが大分類で、婦人服、紳士服が中分類といった具合である。

  職能分類
購買、製造、営業、研究開発などの職能分類である
  専門技術
専門的知識や技術であって、その分類の基本は、‖仂櫃鉢⊃η淑類の組み合わせ、必要な場合は、専門知識・技術を付け加える。
  その他
上記以外に、勤務地分類や市場・顧客(業種別)分類などがある。
 このような業務分類は、企業の事業特性や戦略によって違ってくるが、どのくらいの専門レベルが必要かといった重要度や必要度を判断することで決まってくる。また、一挙にはできることではないが、どんな業務を経験させることが必要かを特定(キャリア・パス)し、それを個人別のキャリア・プランに盛り込み、どれだけ実行できたかをチェックするところまでいけば、人的資源の強み・弱みも把握することができる。
 
追伸:

小事務所の創業20周年記念行事として、昨年は「職場を活性化する9プロセス・マネジメント」をHP上で公開しました。多数の訪問者と高い関心を頂き、この場でお礼申し上げます。
引き続き今年は「無料相談」と「職場の雰囲気分析診断資料の無料提供」を行なっていますので、ご案内申し上げます。この機会に現状の「職場の強み・弱み」を把握し、職場の活性化への取り組みと無料相談のご利用をお勧めします。

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