社員分類制度設計/人事考課制度設計/賃金制度設計/その他人事諸制度設計/研修・講演講師
成果主義を実現する人事考課
成果主義を実現する人事考課 成果主義を実現する人事考課/お問合せ
  MCO マネジメント・コンサルタント・オフィス  
TOPコンサルティング各種研修考課者研修企画見積書公開活動コラムリンク集サイトマップ
MCOサイト内を検索

■メンタルヘルス対策と職場の活性化・・・雇用形態の多様化の時代を迎えて

       
2011年2月28日    総務省統計局が21日公表した労働力調査詳細集計結果(2010年平均)によると、雇用者(役員を除く)5,111万人のうち、正規の職員・従業員は3,355万人と1年前に比べ25万人減少し、非正規の職員・従業員は1,755万人と同34万人増加している。
 近年の職場は、パート・アルバイト、派遣社員、契約・嘱託社員など、さまざまな雇用形態の人たちによって構成され、全員が正社員だった従来の職場運営の仕方ではいろいろな摩擦やトラブルが発生することになる。その代表的なものにメンタルヘルス対策や職場の活性化対策がある。いずれの対策も職場に共通して見受けられる不調の原因を把握・軽減し,発生リスクの低減を試みたり,心身ともに働きやすい職場づくりを検討するという点で共通している。また、企業の環境対策がコスト削減という観点から取り組むことによって推進が図られているのと同様に、メンタルヘルス対策も物理的環境から仕事の進め方や対人関係まで幅広い意味での"職場の活性化対策"としてとらえることで、取り組みに対する社員の理解が違ってくる。なぜなら両者は円滑な職務遂行を促進し,連携の強化や業務配分の見直しなどにより,効率的な働き方や仕事の満足感,能率の向上といったことが期待されている点で同一だからである。
 "職場活性化のねらい"は職場における価値観や人間関係、執務態度の変革にあるため、取り上げる問題は、メンバーや職場が現在直面している課題が中心になる。人員削減による過重な仕事量、いつも時間に追われている切迫感、過大な責任に対して不十分な裁量権など、個々の努力では限界のある問題でも、周囲の理解と連携や上司の支援が充実していれば個々の負担が和らぐことも少なくない。そこで人と集団管理の技法についていくつか紹介してみたい。

 部下との面接は定期的に行なえ
 職場の管理者の中には、「日常の仕事で接触しているから、あらためて面接の場を設ける必要はない」と考えている人は意外に多いが、その考えは疑問である。なぜなら、そうした管理者の部下ほど不満やストレスを多く抱えていことも事実だからである。それには、理由がある。日常の接触が多ければ多いほど、単なる情報伝達で終始し、逆に本来の意思疎通や相互理解を行なうことが少なくなってくるからである。職場の目標や管理者の考えを的確に伝えるだけでなく、部下の悩み(仕事上の課題解決は勿論、私的な相談ごとも含む)を解消したり、不安を軽減するためにも面接の場がどうしても必要となる。また、意見具申や動機づけのためにも、また仕事のケジメをつける意味からも定期的に面接の場を設けていきたい。
 ところで、人事考課と同様に面接も、日常的に誰しもが経験・体験しているだけに"言うは易し行うは難し"で、実際にトレーニングを受けて面接スキルを持っている管理職は少数である。面接制度として定期的に実施していくためには、それなりの前提条件が整っていなければならない。
 









   




期待し要求する目標像の明確化
面接にあたり、各社員に何が期待されているのか、ハッキリしない状態では話し合いの焦点をどこにおけばよいかが分からない。基本職務(課業一覧表)や職能要件が全社的にとりまとめられ、その維持管理が適切に行なわれていること。
個を尊重する風土の確立
上司への人格的従属を求められたり、部下の意見や考えを吸い上げようとしない組織風土のもとでは、お互いに腹蔵なく話し合うことができるという期待はもてない。
能力考課の確立
職務遂行基準や職能要件に照らして、仕事面で能力が十分に発揮されていたか、どの程度レベルアップがなされたかを的確にフィードバックすることで、今後の育成ポイントや仕事の改善点を把握していくことが必要である。
面接トレーニングの実施
形式的な面接では意味がない。管理者には面接の事前・事後を含めて、面接スキルを高めるためのトレーニングを反復実施する必要がある。
 聞き方と聴き方の使い分け(積極的傾聴法)
 「話し上手は聞き上手」という諺がある。「聞き方」は技術だが、「聴き方」はきく態度であるともいわれている。積極的傾聴(法)は、非指示的カウンセリング(クライエント中心療法)で有名なC・R・ロジャース博士が管理・監督者のために考えた聴き方の態度のことを指している。積極的傾聴とは、聞き方とは異なり責任をもって相手の話を聴くことで、相手の考えや気持ちを相手の立場に立って理解する聴き方をいう(ラポート=心のベルト)。
また、ロジャース博士はよい聴き手になるための条件として、次の3つの柱(必須条件)をあげている。
 








受容の心(unconditional positive regard)
相手の言っていることを無条件で受け入れること。受容の心が相手に伝わると、防御の姿勢が少なくなり、相手も率直な気持ちで語りかけてくる。
誠実さ(genuineness)
心に思っていること、本当の気持ちを率直に話す態度。話していることと行動や態度に矛盾がないことが大切である。
共感的理解(empathic understanding)
相手と共に考え、感ずること。つまり相手の心の内側に入り、相手の立場から相手を理解するが、主体性を失わない聴き方であるから同情とは基本的に異なる。

 説得力で相手を動かせ(説得の技術)
 職場の管理者になると、仕事を進めていく過程で上司を説得し、部下を説得し、関連部署の人を説得しなければならない。積極的傾聴も重要だが、説得の技術も管理者には欠かせない。説得の効果をあげる3つの条件(要因)とは、どのようなものだろうか。
 











信頼性
説得の度合いは、説得者の信頼性によって決まることは忘れてはならない。信頼性が一番強く働くのは、相手との人間的なつながりである。日頃のコミュニケーションを通して、相手との人間的なつながり持っておくことが説得のための前提となる。
論理性
説得する内容の信頼性にあたるもので、論理的で筋道の通ったものでなければならない。そのためには実例やデータを駆使することも大切だし、もう1つは分かりやすさという点である。分かりやすさのためには、説明の手順、構成、引例、盛り上げなどの重要である。
情動性
熱意と誠意をもって相手を説得することである。意思や情報を伝達するだけでなく、心情や感情、態度を伝える働きがコミュニケーションにはある。「納得はしていないけど、今回は取組んでみましょう」といった反応が起これば、情動面で相手を動かしたことになる。

 部下の悩みに積極的に対話(カウンセリング
 カウンセリングは、部下の悩みを解消するための技術である。本格的なカウンセリングは医療専門家にまかせるにしても、日常会話の中で部下の悩みを聞くこともあるから、基礎的な技術は身につけ、その技術にもとづいて対話することも必要である。
 カウンセリングの本来の目的は「対話を通じて被面接者の主体性と自発性と創造性を促すこと」である。決して問題を解決したり、治療したり、教えたり、導くための技術でないことをまず念頭に置いておく必要がある。カウンセラーの技術は聴く技術だけである。では、カウンセリングの背後にはどのようなものがあるのか。
 











人を操作することはできない
カウンセリングは他人が他人を操作することはできないという前提に立っている。カウンセラーが直すのではなく、本人が自分の力で直っていくのである。
カウンセラーとクライエントは対等の関係である
二人の関係に上下の関係はない。対等な人間としての会話の中からはじめて主体性と自発性が生まれてくる。
カウンセリングは同情ではない
人は同情されると、自分は弱い人間であると感じるものである。同情は禁物である。
論理的・知的に理解することで名はない
矛盾する感情を制御できないから悩んでいる。発言の内容を論理的にとらえるよりも、その根底にあるものをりかいするよう心掛けなければならない。
指示や教唆をしてはならない
本人が自分で治療するわけであるから、一切の指示を与えてはいけない。

 以上、人と集団管理の技法について紹介したが、職場活性化等の取り組みについては、対策の理解と方針を共有した上で,職場のメンバーの主体的な参加が重要である。職場の環境改善を"やらされている"という気持ちが強いと,社員は積極的に活動に関わろうとはしない。また,実際の職場改善は,建設的な議論を通して具体的な改善目標と対策を検討・実行する取り組みである。つまり,職場の不調要因を把握するための"犯人探し"や"あら探し"をすることではない。また,職場改善や職場の活性化の取り組みには,明確な正解があるわけでもないことを十分に理解した上で、継続的に取組むことが大切である。
ページトップへ
MCO 有限会社マネジメント・コンサルタント・オフィス
〒232-0036 横浜市南区山谷72-1-710 Tel:045-334-7680(代表) Fax:045-334-7681