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■企業運動会は職場の活性化を実現できるか

       
2009年12月1日    「年越し派遣村」の話題で明けた今年もあと1ヶ月を残すだけとなった。その後も「正社員の削減」「名ばかり管理職」「内定取り消し」「早期退職募集」これらは2009年度の企業人事を代表するキーワードである。
 一方で、活性化された職場をつくるために、社員旅行や運動会の復活など、かつての日本企業の伝統行事が最近は見直されてきているそうだ。いまや職場ではあたりまえになった、さまざまな雇用形態や益々拡大する待遇格差のなか、昔の施策をそのまま復活させて「職場の絆」「社員同士の一体感」といった期待効果は本当に得られるのだろうか。自らが考え、行動する自立した個人を前提とする成果主義人事とは、矛盾はしないのだろうか。

 部下を動機づける集団管理の技法
 部下をヤル気にさせる。職場の管理者にとって唯一の難問である。なぜなら目標の設定や計画の遂行は、すべて部下のヤル気にかかっているからである。しかも、人それぞれの欲求は異なるし、その欲求を顕在化し行動に移させる誘因も多種多様であるから、どんなに優秀といわれる管理職であっても、個人のヤル気をコントロールすることは大変難しい。
 動機づけは「自分から目標を達成したいという意欲をもたせること」であるから、「もっと積極性を出すように」といった直接話法や単純な手法(罰を与える)では効果は期待できない。それだけに相手にあった動機づけの技術の組み立てが必要であるし、また意欲を起こさせ、持続する環境整備(制度化)も必要になる。
 そもそも動機づけとは、多分に他力本願なものであるから、管理者が理論や技術を身につけたとしても、全ての部下を動機づけることは難しい。楽しいはずの運動会も、参加することが「義務」と感じた途端、それは動機づけとはならない。しかし、少なくともキッカケを与えたり、その方向に目を向けさせることは可能なはずである。

 ヤル気の構造はどうなっているか
 人間を動かす要因には動因(動機)と誘因(目標)がある。誰でも欲求をもっているから動機は潜在的に存在する。しかし、欲求を実際の行動に移させるためには、欲求を充足できる目指すべき目標、つまり誘因がなければならない。動機づけの理論は、この動因と誘因の理論と考えてよい。その代表的なものにマズローの欲求5段階説がある。
 人間の欲求には生理的な欲求(食べる、寝る等)から、安全(危険を避ける)、帰属の欲求(仲間と認められたい)、自尊の欲求(自己を認められたい)、自己実現への欲求(限界への挑戦)へと、下位の欲求が満たされると上位の欲求に進んでいくという考え方である。
 やや横道にそれるが、この欲求段階説に対応させた小事務所(MCO)のコンサルティングの考え方を紹介すると、以下の通りである。
 







生理的欲求:
安全の欲求:

帰属の欲求:

自尊の欲求:


自己実現の欲求:
賃金水準(ある程度の生活水準が維持できる絶対的賃金)
雇用の安定、仕事の安定・保障
労働条件(労働時間、休憩・休日、作業環境など)
組織への一体感(組織がもつ歴史や社会的な地位)
職場の人間関係(同僚、部下、上司などとの関係)
昇進制度、賃金体系(昇進への期待、公正な賃金体系など相対的賃金)
上司の信頼、同僚の信頼、部下の信頼
仕事そのもの(仕事の意義、仕事への興味・関心)
 つまり、帰属の欲求が求められるのは、その前提として食べられる賃金が保証されていることと、雇用の不安がなく、労働条件が整っていることが必要である。
 また、誘因に関する動機づけ理論にマグレガーのX理論とY理論、F.ハーツバーグの衛生理論がある。マグレガーの理論では、管理ではY理論が大切だといっている。「人間はある条件さえ整えば、本来はヤル気のあるものだ」といっている。ここでは、「ある条件さえ整えば」が誘因となることに注目する必要がある。ある条件とは「自由裁量」の範囲を指している。責任ある仕事を自由に任せれば、ヤル気をもって仕事をするからそれが誘因となる。
 F.ハーツバーグの衛生理論では、賃金や人間関係などの衛生要因より、仕事そのものやその達成感、昇進や目標といった促進要因のほうがヤル気を起こすといっている。つまり、衛生要因が不足すると病気になる(ヤル気を失う)が、衛生要因を高めても健康度(ヤル気)が上がることには結びつかないということである。

 効果ある動機づけの方法とは
 これまでの理論を総合すると、動機づけに効果を発揮する、つまり「職場を元気にする」方法を組み立て、これを駆使することがヤル気を引き出す最短距離となる。
 













参画による動機づけ
目標の設定や計画の立案に参画させることにより、自らの目標や計画ととらえるようになり、これが責任の自覚にも結びつく。
自主統制による動機づけ
仕事の達成過程は自主管理させ、自由裁量の幅のある仕事を与える。
支援による動機づけ
計画に対する現在位置を確認させ、問題解決が必要な場合は支援(気づき)を与え、自信を回復させる。
自己反省による動機づけ
自己の仕事をふり返らせることで、啓発の動機づけが生まれる。そのために自己評価を行わせ自己認知できる機会をもつ。
評価による動機づけ
処遇のための評価だけでなく、部下の業績や能力の伸長を認める的確な評価をしてあげること。仕事の成果に関するフィードバックも有効な方法である。
新たな仕事による動機づけ
仕事の範囲を広げる職務拡大とより仕事の質を高めていく職務充実は、仕事に魅力を感じ、達成感が味わえると感じたときに動機づけられる。
 これらは、人間としての興味と欲求を満足させる新しいマネジメント体制である。すでに、あげられている幾つかは実施されている企業も多いであろう。しかし、これらを一連のシステムとして相互に関連づけ、組織的かつ継続的に実施している企業となると少数に留まっている。しかも、何時、どんな手順や方法で、どんな点に留意して実施したらよいのか、職場マネジメント・ガイドとして作成し、職場管理者に配布している会社はさらに少ないではないだろうか。
 今年の9月から小事務所ホームページで「現場力を高める−職場活性化の具体策:9プロセス・マネジメント」の紹介を始め、毎日多くの方に訪問をいただいている。併せて、近日中には簡易なパンフレットを希望者に配布する準備も進めているが、いま何よりも重要なことは、従来の管理が、急激な技術革新や経済・社会の変化のテンポについていけなくなったため新しい管理システムが必要になってきていることだ。
 最近はとみに、組織開発や職場の活性化の重要性が説かれるが、概念も進め方も統一されているとはいえない。単に組織や職場のヒズミを是正する方便に用いたり、教育訓練の一環ととらえている企業も意外と多い。来年の新事業年度からのキック・オフに照準をあわせて、残り1ヶ月を有効に使い、再出発・再生に向けた年の瀬にしたいものである。

 P.S:9プロセス・マネジメントの簡易パンフレット(当然に無料)の募集は、近日中にHPのトップ・ページでご案内します。時どき、訪問して確認をお願いします。
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