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■管理者を企業の星に!成果主義が組織を崩壊させると言わせないために

       
2007年12月12日  

 野球の星野ジャパンが北京五輪出場権を懸けたアジア選手権で台湾に快勝した。これで北京五輪出場権を得た団体球技は、サッカー男女、ソフトボール、ホッケー女子に今回の野球を加えて4競技目となるそうだ。ところで、団体球技と言えばなんといってもチームワークだ。
 ある会社の採用面接で「あなたの考えるチームワークとは、どのようなものですか」という質問が面接者から出されたそうだ。なんとなく解っているつもりになっているが、改まって聞かれると「どう応えたらよいのか」困ってしまう質問だ。このチームワーク、集団主義の日本企業のお家芸と我々は思っていたが、最近は欧米企業が大きな関心を寄せている。4年に一度の国際応用心理学会議がギリシャのアテネで開催され、欧米の参加者の研究報告やスピーチを通じて、日本の参加者は「欧米企業がチームワークを重視し始めていると強く感じた」そうだ。

 企業のチームワーク活動としては、「小集団活動(自主管理活動)」や「職場ぐるみ訓練(改善提案)」などがあげられるが、「小集団活動」とは、職場に少人数のグループを作り、自主的に業務に関連する目標や計画を立て、実行していく活動。「職場ぐるみ訓練」は、1つの職場を単位として、その職場が抱えている問題を発見し、分析・計画などの活動を、その職場全員で討議し、全員で実行する「職場ぐるみの取り組み」をするところに特徴がある。いずれのチームワーク活動もD.マグレガーのY理論である人間の創造性や自主性を重視し、いかに「やる気を引き出すか」という点で共通している。

 D.マグレガーといえばもう1つ「目標による管理(Management By Objectives)」があげられる。目標管理は、ー分で目標をつくらせ、△修量槁犬鮗分の思うとおりの方法でやらせ、C成することで組織の欲する業績と自己の満足感の両方を満足させる方策である。
 目標管理の歴史は比較的に新しく、わが国でも大企業を中心に目標管理が導入されたのは、1970年代に入ってからである。P.F.ドラッカー氏もその著書(日本語訳:現代の経営)の中で、「事業が成果をあげる為には、一つ一つの仕事を、事業全体の目標に向ける事が必要である」と目標管理の重要性を述べている。今日、成果主義の普及・定着により、大企業はもとより中堅・中小企業でも目標管理を導入している企業は多い。しかし、ドラッカー氏が力説した「目標と自己管理によるマネジメントの哲学」という信念に基づいて、目標管理に取り組んでいる企業はどれ程あるだろうか。特に、1990年代後半の人事考課・評価制度としての目標管理、とりわけ一律的なノルマ目標となると、もはや個人のやる気や動機づけの上からは、マイナスに作用している。米国でもGE社などで目標管理の導入が図られたが、日本企業と同様に目標設定が難しく、結果のフィードバックがモチベーションを下げるなどの問題が指摘されている。

 「和を以って尊しとなす」全会一致をモットーとするチームワークは、もともと日本の得意であった。しかし、周りの人と仲良くうち解けあって、連携・協力して仕事を進めていくチームワークは、あくまでもチームワークの基本に過ぎない。職場は常に変化し、流動的であるから突発的なことや想定外の事態が発生した時、自分の役割を超えて臨機応変に行動をとることができるかなどチームワークの意味も定義も大きく変わりつつある。
 企業や職場を取り巻く環境が猛烈なスピードで変化すると、これまでの個人を対象としたチームワークでは、おのずと競争力に限界がある。これからは起こった問題や課題に迅速に対応するだけでは、成果に結びつけていくことは困難だ。将来起こり得る問題を自分たちで見つけ出す、あるいは将来を先取りして創造する、そうしたチームワークが求められている。メンバーが積極的に意見を出し合い、新たな仕組みを作り出していくチームワーク、時には個性や意見がぶつかり合い、摩擦も生じるが、目標達成のためにそれらを乗り越えて、何かを生み出していくチームワークの形成である。

 先日、日経ビジネスオンラインが「成果主義を取り入れた会社の現状を知る」ためにアンケートを実施したが、千人以上の読者がアンケートに答え、悲痛な結果が出た。「成果主義に基づいた人事評価制度は、あなたの仕事への意欲に影響を与えていますか?」に対して半数近くが「意欲を低めている」、「決められた期間における目標達成度(成果)を評価されることは、あなたの成長に結びついていますか」という質問に、「結びついていないと思う」人は半数を超えた。中には「成果主義を導入したせいで、おそらくこの会社はつぶれる」というショッキングな声まであったという。
 これでは成果主義を導入した意義はない。組織は継続してこそ組織といえるのであって、「成果主義を導入したから会社はつぶれる」と思わせるような成果主義が、果たして成果主義といえるのか。成果主義云々をいうまでもなく、“成果を出す”は企業組織がもつ、そもそもの目的である。このような現状を卑近な職場から眺めてみる。メンバーが一人ひとり力を出し切れる、また協力し合えてこそ、職場の存在意義がある。自身の成長にも結びつかず、意欲の低下しかもたらさない職場では、働く魅力のある企業とはいえないのではないだろうか。今、何が問われているのか、それは成果主義という衣を着たことによって、社員が孤独になり、メンバーとしての自覚がもてなくなってきたのではないか。
 管理者に求められているのは、改めていうまでもなく職場づくり、職場運営である、“成果を出す”職場マネジメントによって。管理者を強くしよう。「部下を統率して、目標を達成しろ」とただ叫んでも管理者は育たない。管理者を職場という1つ1つの分断された集団にして組織内に放置せず、孤立感を与えず、職場を連帯された組織の1つにしてほしい。

 今月初めにHPトップに掲示した「管理職度診断」を見ていただきたい。管理者が、職場マネジメントに必要な<リーダーシップ><コミュニケーション力><人事考課の評価能力><業務管理力><部下への動機づけ><職場活性>について、日頃どのように考え、取り組んでいるかをチェックし、職場運営の見直しに役立ててもらうことを狙いとしている。管理者自身、現在の力量を認識し、自ら変えていこうという行動に走らせよう。管理者が変われば部下も変わる。管理者の努力する姿勢は、部下にも感染する。向上心ある管理者のもとにしか、向上しようとする意欲は芽生えない。
 個人がその力量を如何なく発揮でき、かつ職場としても強いまとまりを築く―当然その結果が目標達成に結びつく―。それが目指すべき成果主義であるなら、管理者の職場内外でのコミュニケーション力、そして発生した課題に適応したリーダーシップの発揮が大きく影響する。成果主義はやはり管理者次第である。
 さて、その後である。変容なった管理者が職場マネジメントをどう行っていくか。
 政経研究所の「労働実務」(07.12.11.21合併号)が先日発行された。今号は弊社の『組織改革後の企業と社員が目標の共有化をするための 人事考課制度の設計と職場マネジメントの展開方法』を特集として取り上げていただいた。各企業の人事制度構築の参考となると考えるので、一読されたい。

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