社員分類制度設計/人事考課制度設計/賃金制度設計/その他人事諸制度設計/研修・講演講師
成果主義を実現する人事考課
成果主義を実現する人事考課 成果主義を実現する人事考課/お問合せ
  MCO マネジメント・コンサルタント・オフィス  
TOPコンサルティング各種研修考課者研修企画見積書公開活動コラムリンク集サイトマップ
MCOサイト内を検索

■その後、成果主義はどうなったか?

       
2007年7月10日  

 「成果主義批判」が噴出し出してから後、いくばくかの時が経過したが、その後成果主義導入企業はどうなっているだろうか。景気回復といわれ、かつてないほどの好業績といわれ、活況を呈しているかの如き企業の様子であるが、一方で職場内にサービス残業あり、うつ病が取り沙汰され、成果主義によって引き起こされたモロモロの課題は解決の道をたどっているのだろうか。
 先月末に公務員の夏の賞与が支給された。民間企業もボーナス時期に入り、大手企業では前年比アップと聞く。夏休みの平均日数や海外旅行者数は増加、景気の良い話は多い。喜ばしいことだが、その輪の中に入れない人達もまた増加しているようだ。格差がいろいろな方面に広がり、非正社員の増加はワーキングプアなる層も生んでしまった。
 これは成果主義を徹底させたせいなのか。別次元の問題なのか。

 労務政策研究の「日本の企業と雇用」で以下のような提言をしているが、成果主義の一つの方向を示しているといえそうだ。
 『日本の雇用慣行が変容し、長期雇用と成果主義を組み合わせたタイプが増加している。このタイプの企業に業績の向上や従業員のモラールアップが観察されることから、長期雇用と成果主義を組み合わせた人材マネジメントのタイプは、これからの日本の企業の人的資源管理を方向づける有力なモデルである。』ただし、この場合の成果主義は『キャリアを通じて働く人の意欲を持続させ、長期的な付加価値創造行動へと結びつくような新しい評価・賃金制度を構築する』という“真の成果主義”を前提としている。

 企業の競争力はIT化がどれほど進もうと、最終的には“人”に帰ってくるものであり、その人材の育成と活用が成果主義においても問われる。成果主義導入意図は、本来そこにあるはずなのだが、“人”の育成には時間がかかる。企業としても長期的にはそこに視点をおいているのだろうが、短期の成果も当然のことながら求めざるを得ない。成果主義の弊害として盛んに言われていたのがまさにそれであった。短期の結果が重視されることによって目標の未達成を恐れ、挑戦的な目標設定を回避する。目標達成に関係のない日常業務が疎かになる。そして職場メンバー同士が競争相手になる以上、相互の協力体制が崩れる。などが指摘され、成果主義見直し気運が高まったことは記憶に新しい。

 企業の動きの中で顕著に現われ出したのが、組織全体として「仕事」を捉え直そうという動きである。「仕事」を軸として評価を行うシステム作りに着手し始めた。一つの方法論として、HPで紹介しているMCO方式の人事考課制度づくりがあるが、それは会社が期待し要求する仕事を職種ごとに作成し、評価基準につなげていくものである。
 「成果」は「仕事」から生まれる。誰に何の仕事を担当させたか、その仕事は何を期待されているのか、それが明確になっていれば結果として出来たか、出来なかったかを問うことは出来る。出来たのであれば、さらに一ランク上の仕事にチャレンジさせる、出来なかったのであれば、何の能力が不足していたのかをつかみ育成の目標とする。MCO方式の人事考課制度のように、人事考課を評価と育成に使うことが成果主義を推進する結果となる。このことに気づいた企業は「我が社の仕事」を組織体という観点から捉えなおそうとし、人事考課制度の見直しを始めている。
 企業にとって社員個々や部門の成果を重視するという、成果主義が当然のこととなった現在、人事考課制度の見直しから始まり、人事管理制度全般にわたっての、特に評価と密接に関連し社員の関心も高い処遇制度(賃金制度及び退職金制度等)の改訂は、真の成果主義を実現させようとする企業にとっては、自然の道筋である。今多くの企業は、人事制度全般にわたる見直しの必要性に注目してきている。
 このような企業の動きを促している要因の1つに、成果主義導入によって採用され運用してきた評価制度、賃金制度の社員への納得感が低いことが、複数の調査結果から伺える。人事考課制度の見直しを行ったある企業の人事担当者が、社内からの不満の声としてこんな内容が上がってきたと話した。“担当する仕事が明確になっていない。何を求められているのかハッキリしていないのに、評価が良い、悪いと言われても、自分の何が優れているのか、何が不足しているのかわからない。どんな基準で評価されているのか示されていないので、上司に不信感しかもてない”。社員の不満は、管理者の自信のなさにもつながる。お互い評価の項目や基準を間においての話し合いができないからだ。
 納得性とは何か。職種や等級区分によって明確にされた仕事の割当て、権限や裁量の度合、それらに基づいてプロセスと結果を評価する評価システム、それに連動された賃金制度などがオープンにされていること。つまり、何をどれほどすればどんな評価を受け、処遇されるのかをハッキリ示すこと、である。納得感のないところにヤル気は起こりえない。そして人間というものは、ヤル気にならないと何も行動しないということ。どれほど優秀な人を採用したからといっても、採用し配置すればその人は「人材」として活動してくれるわけではない。人は、育成と動機づけ、ヤル気にさせなければ「人材」とはならないのだ。
 上述の提言『キャリアを通じて働く人の意欲を持続させ、長期的な付加価値創造行動へと結びつくような新しい評価・賃金制度を構築する』という“真の成果主義”を企業内に根付かせるには、公正で納得性高い評価制度を構築するという、いつの時代でも求められた、この一言に尽き、また始まるのではないか。

ページトップへ
MCO 有限会社マネジメント・コンサルタント・オフィス
〒232-0036 横浜市南区山谷72-1-710 Tel:045-334-7680(代表) Fax:045-334-7681