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■ 成果主義導入後の歩み、順調ですか?

       
2005年3月4日  

 最近発表された、一つの調査結果から始める。「成果主義に関する調査」。
 ○成果主義を導入している企業は調査企業の8割以上、導入効果は3〜4年で表われる。成果主義的な人事制度を導入している企業は8割を超えたが、導入していない企業は1割5分に満たなかった。導入の効果について質問したところ、“ビジネス・業務効率に対する効果”は導入後経過4年以上、“社員の意欲向上に対する効果”は経過3年以上で効果が見られると回答している。成果主義の定着には少なくとも3年以上の期間が必要だと考えられる。
 ○人事部や部門のトップは成果主義を導入したことによって、“ビジネスの競争力や業務効率に役立っている”“社員の意欲向上につながっている”ととらえているが、社員は2割程度が“効果あり”とし、“効果なし”の方が回答率は相当上回っていた。
人事部や部門のトップの認識と社員との間には大きなギャップがみられる。
 ○人事部では成果主義導入の目的が全社員に浸透していると判断している割合は4割弱にとどまっているが、社員においてはさらに3割弱しか導入の目的を理解していなかった。人事部そのものが導入目的の社員への浸透の重要性を認識することと、それを徹底させる努力が求められる。
 ○導入後数年が立つ企業においても、“適材適所の配置”“評価に温情的な考慮を入れない”“降格人事の実施”など、人事制度の運用に関して理想と現実の乖離に悩んでいる。
 ○“経営トップでも成果主義が実施されている”ととらえている社員は2割弱にとどまり、社員から見ると、“成果主義は社員だけに導入されており経営トップは対象になっていない”と映っているようだ。

 もとはといえば、十数年前アメリカ・シリコンバレ−のIT系企業の給与体系をモデルに目標管理制度を導入したことから始まった、某IT企業の成果主義が織り成す迷走の道。個人が立てた目標の達成度で評価し処遇が決定するという成果主義賃金だったが、達成率を上げるために各個人が目標を低く掲げたり、達成しても評価下がったりで社内に不満が蔓延しだした。今回行う“手直し”は、個人よりチームワーク重視の成果主義。成果の評価の主たる対象を個人から事業本部など各組織に移し、チームワーク重視に転ずるとのこと。
 思うに、某IT企業は“我が社成果主義”の中心的考え方に迷いが生じてきているのではないか。成果主義は個人の成果をあくまでも追求するものであり、組織としてのチームワークをどう維持していくかは同時に抱え込む課題ではあるが、さりとてチームワークが前面に出てくるとそれが成果主義といえるのか。これもまた疑問である。

 成果主義が順調に歩んでいるか、時には立ち止まり社内のメンバーの顔つきを見つめよう、社外の顧客・取引先の動きや投げかけられる言葉に耳を傾けてみよう。今現在立っているところを確認しよう、軌道から逸れ出した企業内部には何かしらのシグナルが発っせられているものである。当HPで案内している小冊子「基礎からわかる成果主義人事のつくり方」を一読し判断するのも一手段(トップページで案内中)。成果主義を基礎からもう一度再確認しようという主旨で作成した。人は時折立ち止まって回りを見渡し、正道にいるのか獣道に踏み込んでいないか判断する必要がある。奥深くに迷い込んでからでは遭難の危険率は高くなるばかりである。早いうちに軌道修正にとりかかる、早いうちに「間違っていたところは認めて直す」勇気が必要だ。
 
 冒頭の調査は日本能率協会が昨年調べた結果であるが、大きな問題が二つ明らかになった。成果主義はどうしても短期業績を求めていくが、業務効率や意欲向上という成果は3,4年待たねばならない。もう一点は導入の目的が社員の隅々にまで伝わっていない。成果主義にとって重要かつ根幹的な問題だ。成果主義の真の成果は1年や2年では手に入らないということ、成果主義導入の理念が社員一人ひとりの胸に響いていなかったということ。経営者が考えた、経営者のための成果主義になっていなかったか。要反省。
 これらは、以前から提供してきた当オフィス講演録「成果主義での成果と評価」、今回の「基礎からわかる成果主義人事のつくり方」で何回も出てくるが、企業は3年後、5年後の我が社の姿、経営ビジョンを社員に示すこと、共有すること、につきる。

 作家の永六輔氏は「均質化は日本の文化・伝統を壊す」と言い続け、日本に伝わっている技術や尺貫(長さを測る尺寸など)を大事にしているが、それはただそれら文化を懐かしんでいるのではない。日本の均質化を憂いているのだ。地方都市は何処へ行っても似たり寄ったりの都市化が進み、日本中をローラーで押しつぶしたように一色にしてしまっている。それと同じように人も個性を失ってしまった。成果主義による個別化は見方を変えれば個人が生かされる可能性を秘めている。一人ひとりの個性が生き能力と適性と意思にそった目標や成果が問われ、組織としての連帯感ももつ。それは個人が自立していけば他者の自立性も認め合うということから必然的に生まれてくるのではないか。成果主義時代のチームワークは、自立した個人が集まって作り上げていくチームワークであってほしい。

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