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■ 社員区分の再編成から成果主義体制をつくろう

       
2005年2月4日  

 “企業の存続・発展はいつに顧客第一主義にかかる”。
 要(カナメ)は顧客のニーズに合わせて適時適切な行動が取れる社員の育成にほかならない。人を育てることの難しさは言わずもがなであるが、かといって放棄することはできない、何と言っても企業存続がかかっているのだから。一段一段階段を登るが如く、社員と向き合い、場を与え、意欲を継続させていくしかあるまい。
 人材育成。組織として行うべきこと。
 組織が、企業の理念・ビジョンを実現させるに適した編成となっているか。最も見失われがちな視点といえる。成果主義を標榜しようが、能力主義であろうが、その理念を達成させる人を軸とした組織づくりはえてして怠りがちである。目はどうしても、メジャーな賃金など処遇面にいってしまう。多くの企業が、組織体は旧態のまま(の感あり)。社員に役割・責任を提示し成果を求めるのであれば、組織編成もそれに適ったものを再構築せねばならない。
 ここで組織の原則に立ち返ろう。人の集団が共通の目的を目指して協働の仕組みをつくり、秩序だった行動をするように作り上げるのが組織である。かつ組織は、色々な仕事から組み立てられた“職務の編成体”と、色々な人が集まった“人間の編成体”の両面をもっている。“職務の編成体”としての組織は、組織図を作成して部・課・係等の位置づけと職務内容を明確にし、職務の標準化をはかり、職務権限等により仕事の流れを円滑にするといった組織の効率化を追求していく。“人間の編成体”としての組織は、コミュニケーションを円滑にし、強力なチームワークを形成し、良い組織風土をつくるなど、組織の活性化をはかる。
 目標達成の手段として意図的に作られた組織であるにもかかわらず、いったん組織ができあがると固定化し、さらに固定化を守り抜こうなどの悪化現象もあらわれる。組織は生き物である、職務と人の両面において“血液さらさら”状態を維持するよう、警戒怠りなきを常とすべし。血管が詰まってからの治療は時間もかかり、悪くすると命の危険にまで及ぶ。

 企業の人事役員、担当者から言わせれば、“イヤ、うちは成果を追求する以上、本人の能力と適性と意思を尊重して”、コース別人事管理を入れてます、専門職制度を導入しています、と努力はされている。しかし、コース別が本当の意味のコース選択・教育システムになっているか、専門職がプロ集団でプロにふさわしい目標や能力開発がなされているかとなると、はなはだ疑問視せざるをえない。
 顧客が満足し、顧客から支持され続けるには、企業の理念・ビジョンを社員と共有し、成果に結びつく人材育成をはかること。誰もが熟知していながらなかなか根づかない、この組織づくり。経営者の煩悶は続く。

 人材区分。社員の人事管理を行う際の社員分類のことであるが、現在最も多く採用されている職能資格制度もその一つである。成果主義という極めて厳格に個々の社員の成果をもって、処遇全般を決定しようとする組織体制からみて、あまりに安易にこの社員区分がなされているのではないか。
 企業の理念・ビジョンを達成させるための人材区分。“我が社の社員をどのように区分するか”は、誰に、何の仕事を、どんな責任・権限を持たせるのか、ということであり、誰に、どの程度の教育(能力開発等)をさせるのかという将来の人材像を決定することでもある。

 複線型人事制度。
 成果主義人事を推進する上で効果的といわれている人事制度であるが、複線型と一口に言っても中味は各社各様。ただ、個別管理が主流となっていく今後の人事管理からいえることは、一般職層・管理職層が、従来のように一般職から監督職、管理職と一本の階段で上がっていくイメージの払拭は絶対的命題であろう。
 今月初め、厚生労働省から発表された04年の毎月勤労統計調査によると、パート労働者が1千万人を超え、労働者全体の4分の1になったようだ。新聞等では、“景気回復傾向のなかで、企業は人手を確保しようとする一方、正社員を減らしパート雇用に切り替える動きが顕著になった”と分析している。パートだけに限らず、派遣社員等も含めると非正社員の位置づけも、人事制度の中で明確さが求められるだろう。社員区分も正・非社員、基幹・定型業務社員というような大括りでは、管理できない。細やかな多元管理の運用が人事管理の骨格を作っていくものと考える。この人事制度の方向性については、近々にHP上で提供させていただく冊子『基礎からわかる成果主義人事の全体像』(仮題)で著したいと思っている。

 企業は、社員の能力を「より多くの人を少しづつでも伸ばす」よりも、「少数でも出来る人をより伸ばす」ことが、組織の生産性向上につながるとみており、集団による組織力の発揮から、個人の能力による組織力の発揮を重視し始めている(社会経済生産性本部調査より)。では、誰の能力を伸ばすのか、その選抜如何が企業存続の命運を分かつことになる。しかも選抜方法について社員の納得が得られなければ、組織全体の士気は低下する。
 ここに、企業の理念・ビジョンに則った人事制度を構築し、社員を個々の能力と適性と意思に応じた社員区分に位置づけ、各々に適合した人材育成を行う意義が出てくる。成果主義が進展していけば、否応なく人事管理の個別化傾向が進んでいくであろう。個別化ということは、“成果の評価”のみに使われる言葉ではなく、社員の能力開発、すなわち人材育成の場でもキャリア形成プログラム等の整備のもと、行われなければならない。

 ここまでを踏まえ人事考課について。
 人事考課で評価する際、評価要素ごとに評価していくわけであるが、この“評価要素”がこれまで述べてきたことに全てかかわっている。企業の理念・ビジョンを達成するために、組織が重視する項目が評価項目であり、それは営業・生産・管理・技術部門等ごとに変わってくる。さらに、評価項目ごとに設定されている着眼点・評価基準が、人材育成の目標となる。管理者は部下育成にあたって、彼の該当資格の着眼点・評価基準より何が不足し、何をより伸ばしたいのかをつかむ。社員も自分が評価される人事考課の着眼点・評価基準に照らして、どこに努力をかたむけるのか、さらに磨きをかける能力はどれかを知ることができる。人事考課は人材区分の帰結であり、経営理念・ビジョン達成に向けての最終段階でもある。
 当HPのコーナー「ちょっと得する人事考課の世界」を開設してから時(とき)を経てもなお一定の人気をはくしアクセスされているのは、人事考課の持つ意味や仕組みを再認識したいがためであろうととらえている。

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