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■ 某企業便り。華も実もある研修を探し求めて

       
2004年12月4日  

 特に忙しいわけでもないのに、師走に入ると気忙しい感をもつのは、身の習慣からか。このコラムが載る頃には、仕事も後3週間余りとなり、良くも悪くも時間との勝負(何の勝負か?)となる。年末・年始の休みにどっと繰り出すのが“青春18きっぷ”を利用する旅行者。普通列車であれば、一日中、日本中、乗り放題のこの切符は、若い世代もさることながら、中高年に人気沸騰らしい。夜行列車の指定席券は発売と同時に、どれも満席状態。時刻表片手に普通列車に乗っている中高年の姿を、今年の冬も日本中で見かけるかもしれない。
 いつもは飛行機や新幹線で1分1秒でも速く目的地に着くよう義務づけられ、車内でもパソコンを広げているサラリーマンにとっては、この一駅一駅に止まり、駅での待ち時間もたっぷりある旅行は、“時間(とき)”という時代感覚で言えば、贅沢の極みといえるかもしれない。
 これに呼応しているのかどうか、若き日に一度は利用したことがあるやもしれない、ユースホステル(YH)が中高年に人気上昇中とか。料金は安く、人との触れ合いをモットーとするYHは世代を超え魅力的のようだ。“時間とお金”に浮世とは正反対の価値観をもたせている、このような動きは、以前このコラムで取り上げた四国のお遍路さんにもいえる。最近のお遍路さん情報によると、車やバイクなど乗り物を使うより、徒歩での巡礼が多くなってきているそうだ。夏頃だったか、どこかの政党の前党首も遍路巡りをしてテレビでも話題になったが、お遍路さん人気も合い通じる気配をもつ。バーチャルの世界を否定し、「体が体験する」こと。 それは“心”を求めるための行動に掻きたてられているのか。自身を取り戻したい欲求、人間らしい自分に戻りたい欲求がつのるのか、“青春18キップ”を手に旅する人の心境やいかに。

 ある企業の人事担当者から、こんなことを言われた。
 「10年以上も前に作った人事制度ですが、成果主義的発想でこの制度を見ても、十分に耐えられますね。特に人事考課は着眼点を手直ししつつ運用しています。人材の活用と能力開発という面で、昇格者の絞り込みは厳格になってきましたが、うちは人事考課だけでなく推薦や、試験、レポート、面接などを昇格条件にしているので、たとえ温情的上司がいて部下の評価を良くしても、それだけでは昇格できない。この仕組みを作った当時は、基準項目がかなり厳しいし、担当者としても業務が大変だし、ここまでしなくてもと思っていたのですが、今見ると多面的評価とも言え、人事としては良かったと思っています」
 制度は、思想的にも論理的にもシッカリしたものが作られていれば、そうそうに大きなヒビ割れはしないものだ。件の担当者の企業も10何年全く手を加えなかったわけではない。評価制度にしても、賃金制度にしても、時に応じ修正をしてきたからこそ、長持ちしているのである。現在この企業が求めているのは、経営革新断行のための戦略と職場目標との太いパイプづくりであり、それを遂行するキーマン・管理者の育成である。
 成果主義といっても、それは「企業の人事管理において、賃金・昇進などの決定基準を個人の仕事の成果におこうとする考え方」であり、制度として設計する際、考え方の息をどう吹き込むかで、制度はもとより成果主義そのものの輝きは違ってくる。各人事制度が整合性をもって作られているならば、成果主義人事にするからといって、制度にやたらに手を加えるより、管理者の育成を手がけるのも一つの方法である。管理者の能力向上を待って、どこを補強すべきか、職場からの声を聞いてからでも遅くはない。ただし、制度それ自体がすでに制度疲労を起こしている場合は、その限りではないが…。特に、人事考課は尺度法的な評価方法を採用している企業もかなり多いので、それは早急に見直しされることを勧めたい。人事考課において評価項目と評価の基準がどれほど重要であるかは、本HPの「成果主義は人事考課できまる」「ちょっと得する人事考課の世界」「MCO的コンサルティングのやり方」で述べているので、そちらを参照されたい。

 前述の企業では、数年前から目標管理を導入した。以来社内で運用してきたが、社員からの不満が多く出るようになり、目標管理を主題とした研修を行った。今年で何回目かになるが、全管理者が受講した。職場運営と目標管理、それにコミュニケーションやリーダーシップ、さらに最近言葉として頻繁に出てくるコーチングなどを関連させての研修であったが、受講者に言わせると、“垣根を作って別々に捉えていたけれど、それらが同じ敷地内に入ってきました。職場管理を行う上で改めて意識した”らしい。
 コミュニケーションやリーダーシップは、組織運営を円滑に進めるための必須アイテムであり、なにも成果主義で急遽取り沙汰されてきたものではない。ただ、成果主義組織でのそれは、従来からとは少々色合い、形状が異なっているに過ぎない。ノミニケーションもコミュニケーションのうちだった時代とは違う。組織が形良く形成されており、課長、部長という役職名が幅をきかせ、社員も言うことを聞いていた時代ではない。全ての中心は“仕事”になった。
 成果主義は個別管理である。課全体で“目標達成に向けて頑張ろう”のコミュニケーションは成り立たない。個人とのコミュニケーションになり、仕事を間においての目標の設定から遂行の過程、評価、育成の話し合いに尽きる。飲んではいられないのだ。リーダーシップはもっと難しい。職場全体を引っ張るリーダーシップも必要だし、個性ある部下一人ひとりに合ったリーダーシップも発揮しなければならない。“オレについてこい”式は通用しないし、誉める・叱るにしても微妙なバランス感覚が必要だ。成熟された話し合いとなると、一つのテーマで脇道に逸れることなく話し合った経験の少ない世代にとっては、上司の方が緊張を隠しきれないだろう。

 しかし、
 以前のような人間性全体を抱え込んでのコミュニケーションやリーダーシップよりも、難しいのか。今までの曖昧なイメージ先行のそれらよりは、職場運営、目標達成と明確に方向づけられた管理者の役割ととらえれば、方法・手段は自ずと見えてくるのではないか。研修後、“もっと早く受けていれば行動が違ったはず”“何をするべきか、見えてきました”の管理者の声は、管理職としての自覚、役割認識の結果だと判断している。
 成果主義にしても、目標管理にしても、極めて、基本的な考え方・手段を一度シッカリ学ぶということは(経営者も含め)、大事なことであるとコンサルタントの立場から言いたい。中途半端な理解の上に立って、これらを実行することの危険は、“失敗した成果主義”“ノルマ目標になっている目標管理”などといわれている現状をみても、多大だ。

 企業における研修が、諸処の理由があるだろうが、削減されていることは事実である。研修専門機関への受講は特に減少気味らしいが、社内で自社に必要な、能力向上のための実務に直結するような研修は、計画的・継続的に実施する必要性に迫られている。当オフィスにおいても今年に入って、そういった研修依頼が増加している理由を、各企業に自社独自版の研修願望気運が生まれた現象とみている。厳しく成果を求めるのであれば、それに必要な具体的なやり方・方法を身につけさせるのが、企業側の責任というものだ。獲物を求めて狩をするには、獲物に適した武器が必要なように。

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