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■ 企業の“成果や評価”を離れ沖縄の片隅で心身の健康を叫ぶ

       
2004年10月4日  

 沖縄便り。
 九月の中旬沖縄の地に立った。“やまとんちゅ”では夏は終り、秋祭りが始まっている。沖縄(うちなんちゅ)では、しかしまだ夏は続いていた。夏休み、大挙して押しかけた観光客は大和である故郷で日常生活にもどったとはいえ、遅い夏休みを楽しんでいる人が、ここ沖縄にはまだまだ…いた。行きも帰りもヒコーキは満杯。ホテルも満室状態。沖縄の地は、那覇でさえ海風は爽やかで心地よく、ヒートアイランド現象などで強烈に暑いだけの都会(特に東京)とは違い、昔ながらの夏があった。
 モノレール(かの地ではゆいレール)が走り始めて一年。すっかり地元の人、観光客の足となっている。空港から首里までの30分余り、少し高い位置からの、起伏の多い那覇市内の眺めは結構楽しい。駅ごとに沖縄民謡が流れるのも心が和む。沖縄のゆったりとした時間の流れとゆいレールののんびりした速度とは相性がいいようだ。

 現実企業社会便り。
 実質経済成長率の低下、経済活動の国際化、情報化、サービス経済化、ホワイトカラー化と生産設備の海外移転、規制改革に伴う産業構造の変化が進展した結果、何が起こってきたか。企業社会に起きてきた現象…
 企業間競争の激化、成果主義的な賃金・処遇制度の導入など人事労務管理の個別化、そして労働時間は長短両極へ二分化。その行きつく先には、仕事への強い不安やストレスがあった。04年8月に厚生労働省が発表した調査からは、企業内の労働状況と現代社員の心模様がうかがえる。一つ、労働時間が長短両極へ二分化され、働き盛り層は時間外労働が増加。一つ、過重労働による脳・心疾患の労災認定件数が年間310件以上と増加する一方。一つ、自殺者は年間3万人を大きく超え、そのうち9千人は労働者。一つ、精神障害の労災認定件数が年間100件以上。厚生労働省は過重労働・メンタルヘルス対策の強化が必要であると結論づけている。
 特にここ数年での企業における「心の病」は6割以上の企業で増加傾向を示し、それが原因で「1ケ月以上休業している者」は7割の企業に存在しており、「心の病」即「うつ病」といっていいほど「うつ病」は企業に蔓延し始めている。
 こんな人、要注意。残業が多い、ミスが増える、衣服・化粧・身だしなみの乱れ、たばこ・酒・飲食の増加(体重の増加)、拒食(体重の減少)、クレームが多くなる、遅刻・欠勤が増える。この「心の病」が最も多い年齢層は30代と、半数の企業が回答している。30代は魔の世代といえそうだ。働き盛りの彼らは、また働かされ世代でもある。「心の病」に罹る至近距離におり、職場で活躍しているように見えて彼らの胸の内は、“仕事がつらくてとても疲れる”“職場にいるときは、いつも気持にゆとりがない”“定年後の生活に不安を感じる”“現在の待遇にとても不満である”。
 働く者の心身の健康管理は、企業側の取り組みも勿論重要であるが、心も体も本人自身しか最終責任はとれない。自己愛に徹しよう。
 もし、自身の疲労蓄積度を自己診断されたい方は、下記へクリック。厚生労働省が公開している『労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト』で判定されたし。
  http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/06/dl/h0630-1b.pdf
 
 沖縄ではここ数年、県外への転出者よりも県内への転入者が上回っている。二千人を超す転入超過は、率でいえば都道府県中一位だ。とりわけ県外からの移住者の多いことが特徴的である。何が彼らを沖縄の地に呼ぶのか。若者と中高年の移住者が目立つというが、ある人は蝶を求め、またある人は海にあこがれる。その底にあるのは沖縄的時空間。癒し。
 
 考課者訓練の季節到来。
 (財)日本人事行政研究所の調査によると、考課者訓練は8割以上の企業で行われている。考課者訓練の浸透度は高く、内容も充実しつつあるようだが、先日、こんな企業と出会った。
 「考課者訓練についてご相談したい」早速、新幹線に乗り、相談企業先に赴く。 
 担当者曰く「当社は、そちらが執筆した労務行政研究所の“労政時報”に載っていたような、評価に当ってのルールや約束ごとを学ばせ、ケーススタディもやりました。でも、社員からの不満は年々多くなる。なぜでしょう」
 「評価実習もやられたんですか?ケースづくり大変でしたでしょう」
 「いえ、コンサルタントの方が持ってきたケースでしたから」
 「既成のケースで、御社の評価基準を使って評価したんですか?」
 「我が社には評価基準といえるほどのものはないので、それも…」
 考課者訓練は確かに実施して欲しい。会社が定めた規程やルールを管理者に理解してもらい、自己の価値観や判断基準で部下を評価しないために。しかし、まがりなりにも人事考課制度が存在していることを前提としている。たとえ不備な点が多々認められるにしても…。どこが問題なのか、何を明確にしなければならないのかを、逆に考課者訓練をすることによって浮き彫りにできるのであるから。そこから現在の人事考課をより充実した制度として作り上げればいいのである。考課者訓練と人事考課制度との関係に今一度、立ち返って欲しい。
 当HPの「MCO的コンサルティングのやり方」コーナー、≪人事考課をつくろう≫が参考になるので、参照の程を。会社の事情により、制度としての粗さ細かさはあっても人事考課の最低条件ともいえるものをまとめてある。
 くだんの相談企業の方もそうであったが、考課者訓練に関する相談を多く受けている。その理由は、つらつら…考えてみるまでもないこと。労務行政研究所発行の「労政時報」8月13日号に『成果主義人事における考課者訓練―管理者のレベルに応じた企画と運営のポイント―』が載ったことと、訓練時期と相俟ってのこと。考課者訓練の重要性を認識してもらい、質の高い訓練とはいかなるものかを「労政時報」を通して訴えられたことに感深し。

 「労政時報」には9年ほど前に『誌上・考課者訓練』と題し10回連載したことがあった。その際は考課者訓練の内容を主体とし解説するという体裁であったが、今回は30ページ一挙掲載で企業が訓練を企画・実施できるような構成としている。これは単なる構成上だけの変化ではなく、企業が受身の考課者訓練ではなく、能動的にそれを捉えてきたという事の証とみている。我が社に合った訓練を自社で企画したい、あるいは自社が望む訓練を専門家に頼みたい、のあらわれであろう。考課者訓練には、「考課者訓練」という定まった研修スタイルはない。企業が考課者に“会社の規程や考課表の説明会”“人事制度の説明と人事考課を行う際の注意点を説明”も訓練と呼んでしまえば、訓練になる。そのような企業は現に存在しているし、それが会社の方針として良し!とするなら、よいのだ。目的を、考課者訓練を行おうとする目的を何にするか、それで訓練内容は変わってくる。成果主義を実現するために、より公正な評価を目指す、そして訓練後はさらに評価基準の明確さを追及しようという目的をもつのか。成果主義は人材だ、だから社員の能力開発に結び付けたいという目的なのか。そこを明確にするところから、考課者訓練の企画は始まる。

 部下を評価しなければならない考課者の方々に一報。
 考課者訓練をキチンと受けていない考課者の方々、受けてはいるがあまり評価に自信のない方にも一読お勧めの記事。
 当オフィスがまとめた『考課者が知っておきたい「人事評価の落とし穴」』。日本実業出版社の「企業実務」11月号。
 考課者が公正な評価をする上でネックとなる典型的なエラーを整理し、まとめたものである。少々評価に自信のない管理者も、この記事を片手に評価に臨めば、人事考課の基本的ルールは守れる。4,5ページにポイントを読みやすくまとめたので、かならずや管理者である考課者の力強い味方になることを確信している。例えば、ハロー効果、寛大化傾向、論理的誤差、対比誤差など、よく聞き言葉としては知ってはいるが、人に教えるとなると確信持って表現できない、というような“落とし穴”の数々。また考課者が守らなければならないルールや人間がもつ性格的な判断ぐせについての注意点も載っている。考課者が知らないうちに陥ってしまう恐ろしい“落とし穴”にはまらぬよう、正しい視点と意識で部下を評価し、部下からの信頼を勝ち取り職場のリーダーとして職場運営を行って欲しい、と願う。一言付け加えさせてもらえば、これこそが成果主義の第一歩であり、公正な評価なくして成果主義の成功はあり得ない。
 2日付けの朝日新聞に≪家族的社風の富士重も成果主義賃金に追随≫の記事が載っていた。「課長級以上の管理職賃金を、定期昇給と各種手当を全廃し、全額を業績連動型にし、さらに来春からは一般社員の賃金も成果主義を強める方針」という。富士重ではこれまで「ものづくりの技能伝承という面は、短期的成果だけで評価しきれない」との立場から成果主義導入には慎重であったが、世の流れには追随せざるをえないということか。成果主義は批判を受けつつも、粛々と進んでいる。好きだ嫌いだ、社員の心を荒廃させる、チームワークを崩すと騒ぐだけでは事は解決しない。成果主義の成果主義たる真意をつかみ、我々の社会に迎え入れよう。

 
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