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■瑠璃色の妖しき光彩を放つ茶碗

       
2002年12月4日  

 NHK大河ドラマ「利家とまつ」が終盤に入り、面白いらしい、という評判を友人・知人・他人など、いろいろな方面から聞く。何が、どこがまでは聞いてはいないが・・・。戦国時代という時代は非常に個性的な人物を輩出した時代である。件のドラマでも主人公としてこの時代の人物が最も取り上げられたのではなかろうか。我々もそれぞれが好きな戦国武将の一人や二人を持っているのでは・・・。そんな中で、突出しているのはなんと言っても織田信長、と思っている。その生き様をここで述べる必要はないが、武将としての一面のほかに、茶道にも関心が深かったことも有名だ。特に、茶器の鑑定にかけては、非常なる目利きだったらしい。それだけにその蒐集欲には際限がなく、敵方の降伏の持参品として、あるいはまた家臣への恩賞として、茶器が取り扱われることも多かった。その結果、茶器の付加価値は否が応にも高まり、各戦国武将も茶器への思い入れは殊のほか深くなっていく。信長に自分が保有している茶器を手渡すことを嫌った松永久秀は、降伏を良しとせず茶釜・平蜘蛛と共に爆死した。また家臣としては身に余る栄誉であるはずの関東管領職就任を賜ったにも拘わらず、茶器を与えられなかったことで滝川一益は肩を落としたという話が伝わっている。
 鎌倉時代以後、茶碗、茶壷、花生、香炉などが中国の南宋や元から持ち込まれ、珍重されたが、今日まで伝えられているのはごく僅かである。こうした中、現在、国宝に指定されている茶碗は8点。そのうち3点が曜変天目茶碗と呼ばれるものであり、現存する曜変天目は世界中でこの3点のみである。そのうちの1点が東京・世田谷の静嘉堂文庫美術館に所蔵されているが、この秋美術館開館10周年を記念して、<曜変天目と宋元版展>が開かれ展示された。
 そもそも天目茶碗というのは、鎌倉から室町時代にかけて中国禅寺に留学した僧たちによって請来され大切に伝えられたものであるが、中国では芸術品として焼かれたものではない。日常の飲食に供された雑器であるという。原産地である中国の建窯には、このことを物語る膨大な量の陶片が窯跡に残されている。また、官用青磁のような精製品でないことは、その粗野な相好からも見て取れる。そうした大量生産品であるからこそ、計算できない焼成過程の偶然の産物として、あの鮮やかで不可思議な紋様が生まれ出でたのであろう。そう考えると、日本で曜変天目が珍重されたわけは、その視覚的な美しさだけでなく、まさに一期一会を体現した出生の因縁にもありそうである。特に静嘉堂所蔵の曜変天目茶碗は、茶碗内部の漆黒の釉面に結晶による大小様々の斑紋が群れをなして一面に現れ、その周りが瑠璃色の美しい光彩を放っており、他の二つの国宝のそれよりも、とりわけ青や藍、淡い黄色やピンク色の輝きが鮮やかな作品。いまだにこの美しい斑紋は再現され得ていないということだ。関心をもたれた方は「静嘉堂文庫美術館」のHPに写真が載っているので、ご覧あれ。国宝三点を見比べたい方は、下記HPへ。
   http://habc123.hp.infoseek.co.jp/tenten.html

 成果主義とヤル気の維持と人材育成
 成果主義人事制度を現場にうまく定着させるためのポイントについて一言。
 賃金制度等の諸制度の改革をハード面の改革とすれば、これからの人事制度改革は組織風土と個人の意識改革といったソフトの側面も含めた大きな視点で捉えていく必要がある。
 40年も前にハーズバーグは、ヤル気につながる要因を動機付け要因と衛生要因に分類している。前者は文字通り動機付ける(ヤル気を出させる)要因。後者の衛生要因は衛生状態のようなもので、問題があればヤル気にマイナスに作用するが、どんなに改善してもヤル気をプラスにまで持っていくことはできない。つまり不満を解消するだけである。よく議論されるような評価結果のフィードバックや異議申し立て制度、評価委員会の組織化といったものは、評価者への牽制を通じて不満をできるだけ解消しようとするもので、業績反映を強めた賃金体系を衛生要因と捉えた方法論である。しかし、成果主義の「成果」を最大限あげるためには動機付け要因にも目配りし、周辺の様々な制度を同時に整備していく必要がある。動機付け要因とは、ハーズバーグによれば、仕事によって成長を感じられる、成し遂げたという達成感、他者からの賞賛、責任が伴う仕事、自分に向いているあるいはやりたい仕事の5つである。 これらの要因は制度というよりも、現場管理者のマネジメントスタイルに他ならない。やりがいある目標を与え、責任を持たせつつ、適宜サポートする。成果に対してはきちんと賞賛し、成功体験を味あわせる。このことが現場でできないと社員はヤル気を出さないし、成長もしない。成果主義を標榜するのであれば、成果が出せるような職場風土づくりが重要であり、新しい(業績を報酬に直結させるという)人事制度の設計のみにとどまっていたのでは、それこそ成果はあがらない。
 リストラが浸透し、終身雇用が崩壊した今、年齢にかかわらず会社への帰属意識は低下している。社員と組織との関係を見直すためにも、冒頭で述べた組織風土や個人の意識改革などのソフト面での再構築は必要である。例えば夢とか感動といった人間の感情の範疇に入る心の高まりを与えることもソフトという面からいえば大きな力を持つ。ディズニーランドの採用通知の文面は「今回のあなたの配役が決まりました」から始まるという。またここではアルバイトをキャスト、入場者をゲスト、制服をコスチューム、園内をオンステージ、裏方をバックステージと呼んでいる。呼び方を変えただけで何が変わると言われるかもしれないが、こんな他愛ないことがかえって働く者に夢を与え、それぞれにプロ意識を芽生えさせることもある。同じ仕事を繰り返し行っていると必ず生じるマンネリ化防止には「感動の再現」。働いて得た感動をエッセイにするコンテストを行い、優秀な作品は冊子にまとめられ、社員に配布していると聞く。社員がこの冊子を読むことで働く気持ちを新たにさせているのである。成果主義で最も大切なのは「人」に注目することである。関心を持つことである。成果主義社会に生きるサラリーマンは遅れ馳せながら「人は何のために働くのか」考え始めた。若者はとっくに考えているのであるが…。

 ワークシェアリング掘(機2002.1月、供2002.3月のコラムで掲載)
 雇用の分かち合い普及を図るため、厚生労働省が6月から創設した「緊急雇用創出特別奨励金」という名の支給制度があった。言ってみれば、ワークシェアリングを行って新しく社員を雇った企業に厚生労働省が奨励金を支給するというもの。今年度、労使合意の上で労働時間短縮と賃金カットを行い、中高年を新しく雇った、最近半年以内に社員を解雇していない、あるいは最近3ケ月の売上が前年同期に比べ10%以上減っているなどの条件を満たすことが必要だが、社員300人以下の企業では30万円、それ以上の企業には100万円が支給される等というもの。例えば、福島県のある製造会社は9月に正社員を雇ったので、奨励金が合わせて60万円でることになっている。なかなか良い制度であるなあ、ワークシェアリングは政府の思惑通り着々と進んでいる・・・のではなかった。実はこの制度、半年経った今現在、福島県のこの会社しか利用されていなかった!つまり1社のみ。厚生労働省の予想では2005年3月までには3000社が70億円を利用すると見込んでいたのだが、半年かかって1社60万円とは。
 関係者は言う。厚生労働省「現在いる社員を減給してまで新しい社員を雇うことに、労使とも抵抗があるのではないか」。労働経済学者「今は雇用創出より、雇用維持を優先させるべき。時短を実施して賃金を減らし、一定期間現状の雇用を維持することが企業を助成する制度のほうが効果的なのではないか」。中小企業団体役員「仕事に慣れた社員の仕事を減らし、教育が必要な新規雇用者を受け入れるには、企業に余裕が必要。現在の景気状況ではなかなか利用しにくいのでは」。
 ワークシェアリング奨励金制度は空振りに終わりそうな雰囲気であるが、関係者の言を制度執行前に聞いておけば・・・などとつい思ってしまった。効果が出てこその“緊急”ではなかろうか。

       
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